本年度の成果は次の1.〜3.に示す通りである。 1.データ作成: (1)東工大電気電子系と制御工学系大学院留学生の発表するセミナー4件約4時間分をビデオ収録し、書き起こしをした。 (2)CDロム用のデータ作成:対話データワーキンググループによるCDCロム収録データの一部として留学生同士の自由対話「夏休みの出来事」(約20分)を登録した。 2.分析: (1)最終年度にあたり、対話ディスコースのコヒージョンの構造に焦点を当て、発話機能とディスコースマーカーに特に注目し、概念知識と表現形式としての言語構造の関係を考察し、モデル化を試みた。 (2)「対話表現における多様性」ワーキンググループに参加し、上記のビデオ採録、CDロムデータに見られる言語現象について考察した。 3.成果のまとめ: (1)重点領域第1回全体集会で「音声対話ディスコースにおけるパラフレーズとコヒージョンの分析と形式化の研究」を発表した。 (2)A班・C班合同研究会で「セミナー対話の理解過程の分析」を発表した。 (3)第2回全体集会で「音声対話ディスコースにおけるパラフレーズとコヒージョンの分析とその形式化-セミナー対話の理解過程の分析-」を発表した。 (4)セミナー対話の理解過程の分析」(本重点領域第3年次成果報告書p91-p98)に発表した。 (5)音声対話ディスコースにおけるパラフレーズとコヒージョンの分析と形式化の研究-概念と音声言語表現の相互作用の構造-」を4月に最終報告書に発表する予定である。 (6)研究協力者笹川洋子とともに異文化間の言語表現の問題として、本分析からの知見を4月以降投稿発表するように現在原稿を執筆中である。
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