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1995 年度 実績報告書

有機超伝導体の電子状態と超伝導機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07232227
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

谷村 吉隆  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (20270465)

研究分担者 富田 憲一  高エネルギー物理学研究所, 助手
天能 精一郎  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (00270471)
キーワードBEDT-TTF / 電子状態 / 非経験的分子軌道法 / 有効ハミルトニアン / 電子相関
研究概要

κ型BEDT-TTF系の1量体、2量体、4量体の電子状態を非経験的分子軌道法に基づき計算し、その有効ハミルトニアンを求めた。まず、1量体については、制限付きハートリー・フォック法を用い、1量体イオン(電子を半分抜いた)については、制限付き開殻ハートリー・フォック法を用いて、構造最適化まで行い計算した。得られた構造は、κ-ET2Cu(NCS)2や、κ-ET2Cu[N(CN)2]Br、β-ET213等のX線の実験データと比較してよい一致を見た。次に-電子を抜いた最近接の二量体分子の電子状態を、制限付きハートリー・フォック法を用いて計算した。この計算結果から求められたトランスファー積分は、ヒュッケル法で求められた結果とよい一致を見た。ダイマー間のトランスファー積分を計算するため、さらに最近接、第二、第三近接の4量体の電子状態を、制限付きハートリー・フォック法で計算した。全軌道の軌道最適化を行い、そのうちHOMO1からHOMO4の軌道を用いて局在分子軌道を構成し、1電子、2電子積分を計算し、κ型BEDT-TTF系の有効ハミルトニアンの構築を行った。構成されたハミルトニアンのCI計算を行いて固有状態、固有値を求め、その基底状態、第一励起状態について調べた結果、ホールの励起状態が非常に相関が強い系である事が調べられた。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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