研究課題/領域番号 |
07237101
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
福山 秀敏 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10004441)
|
研究分担者 |
佐藤 正俊 名古屋大学, 理学部, 教授 (40092225)
安岡 弘志 東京大学, 物性研究所, 教授 (50026027)
今田 正俊 東京大学, 物性研究所, 助教授 (70143542)
十倉 好紀 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30143382)
藤森 淳 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (10209108)
|
キーワード | 擬ギャップ / ペロブスカイト / 銅酸化物高温超伝導体 / フィリング制御 / 金属-絶縁体転移 / 電荷 / 軌道整列 |
研究概要 |
銅酸化物高温超伝導体の電子物性の究明が進み電荷及びスピン励起の性質が更に明らかになった。とりわけ低ドープ領域に於けるスピン・ギャップないし擬ギャップの出現状況とその起源がより明確となり乱れによって支配された量子臨界点の存在が示唆された。一方、立方及び層状ペロブスカイト構造を有するMn,Ti及びNi酸化物結晶(Pr_<1-x>Ca_xMnO_3,La_<1-x>Sr_<1+x>MnO_4,La_<2-x>Sr_xNiO_4など)において、電荷/軌道整列あるいはフィリング制御による金属-絶縁体転移が調べられた。とくに分光的手法により、相転移に伴う、電子構造、格子構造及びスピン状態の変化が実験的に明らかにされた。この多彩な現象に対する理論的研究も進んだ。即ち3d電子が縮退した2つのe_g軌道のどちらに入るかという軌道の自由度を考慮してMn酸化物の低エネルギー状態を記述する有効ハミルトニアンが導出された。このハミルトニアンに基づいて、マンガン酸化物の圧力による次元性の変化、磁場による軌道及び電荷秩序の変化等、電荷・スピン・軌道の相互作用の拮抗・協力関係が明らかにされた。
|