研究課題/領域番号 |
07238104
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
川上 紳一 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (80183036)
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研究分担者 |
大野 照文 京都大学, 総合博物館, 教授 (40194245)
熊澤 峰夫 名古屋大学, 理学部, 名誉教授 (60022571)
浜野 洋三 東京大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90011709)
海保 邦夫 東北大学, 理学部, 助教授 (00143082)
鈴木 徳行 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00144692)
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キーワード | 地球史 / 非破壊表面分析法 / 古地磁気 / 有機地球化学 / 縞状鉄鉱床 / ストロマトライト / 生物大量絶滅 |
研究概要 |
本研究の目的は、岩石試料の効率的一次記載法を確立し、それらを用いたデータベースの作成すると同時に、岩石に記録された地球環境変動を読み出すことである。今年度の研究実績として重要なものは以下のようである。 (1)約7.5億年前の氷河堆積物を覆う縞状石灰岩の完全連続サンプリングをナミビア、オタビ地域で行い、得られた試料をプレート状に加工し、一次記載を開始した。 (2)35億年前の西オーストラリア、ピルバラ地域のチャートの化学柱状図を作成した。 (3)カナダ、スレーブ地域の縞状鉄鉱床の化学マッピングを行い、堆積サイクルの時系列解析を行った。また、同地域で採集されたストロマトライトの基礎記載を行い、ストロマトライトの形成過程の検討を行った。 (4)イスア地域の縞状鉄鉱床8m分の元素マッピングで発見されたCrの濃集層にIrの以上濃集が発見された。 (5)西オーストラリアのBIFおよび火成岩、カナダのグレートスレーブ地域の火成岩、ストロマトライトの古地磁気測定を行い、地球磁場の逆転が35億年前まで遡ること、太古代初期の地球磁場は現在よりかなり大きかったことを示唆するデータが得られた。 (6)有機地球化学的研究により、P/T境界における海洋酸素欠乏事件のあとに生物生産性が激増したことが明らかになった。また、スペイン、カラバカ地域の白亜紀/第三紀境界の上下40cm間の堆積物試料について有孔虫殻の炭素同位体比、酸素同位体比、硫黄同位体比、Rock Eval,粘土鉱物の分析を行い、海洋一次生産量の激減と中層水の溶存酸素量の低下が起こったことが示唆された。
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