研究課題/領域番号 |
07239105
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小久見 善八 京都大学, 工学研究科, 教授 (60110764)
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研究分担者 |
岸本 昭 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (30211874)
江坂 亨男 鳥取大学, 工学部, 教授 (70116317)
八尾 健 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (50115953)
渡辺 正義 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (60158657)
藤波 達雄 静岡大学, 工学部, 教授 (80022010)
EGUCHIMKOICHI Graduate School of Engineering Kyushu University Assoc. Prof. (00168775)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | イオン導電性 / 固体イオニクス / ポリマー電解質 / 複合化 / 薄膜形成法 / 塩化物 / 酸化物 |
研究概要 |
本研究では高速イオン移動が可能な固体材料を創製するとともに、既知イオン移動固体の構造制御と新規プロセッシング技術の開発を目指した。得られた成果は以下の通りである。 1.新規高速イオン移動固体の創製 (1)H^-に対して高い導電性を示す複ハロゲン化物(LiBaF_3-LiBaH_3系、CaF_3系、CsCaCl_<3-x>H_x系、CsCa_<1-y>Na_yCl_<3-x>H_x系)の固溶体材料を得た。(2)高導電性置換型灰重石型酸化物Pb_<1-x>LnWO_<4+x/2>系の酸化物を合成し、Lnの種類のイオン導電率に対する影響を明らかにするとともにその導電機構を明らかにした。(3)極めて高度に枝分かれしたポリエーテル系のポリマー電解質を合成し、室温で3x10^<-4>というこれまでにない高い導電率を得た。(4)AlやBを中心金属とするアート型錯体を用いるポリマー電解質を合成した。この電解質のカチオン輸率は1に近く、また、約10^<-5>S/cmに近いイオン導電率を達成した。 2.高速イオン移動固体の構造制御(1)ジルコニアセラミック中にサブミクロン以下のアルミナ粒子を分分散させることにより、機械特性を向上させることができた。また、10%転化で導電率は極大となり、30%で無添加と同等の導電率を示した。(2)セリア系酸化物をYSZに高分散させることによって、セリアの高いイオン導電率を保持しながら、耐還元性の高い酸化物イオン導電性材料を合成した。 3.新規プロセシング技術(1)プラズマを導電性媒体として用いる気相電解法を構築して銀イオン導電体薄層を合成した。(2)NiOを酸素源とする電気化学気相析出法によって直径約100μmのセリア、YSZのホローファイバーを合成した。フッ化物錯体を出発物質として液相から直接結晶性の析出物を得た。
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