研究課題/領域番号 |
07242104
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小野 嘉夫 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016397)
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研究分担者 |
黒田 一幸 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90130872)
辰巳 敬 東京大学, 工学部, 助教授 (30101108)
服部 英 北海道大学, エネルギー先端工学研究センター, 教授 (00000844)
八嶋 建明 東京工業大学, 理学部, 教授 (60016409)
乾 智行 京都大学, 工学部, 教授 (60025989)
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キーワード | 特殊反応場 / 触媒反応 / ゼオライト / テロポリ酸 / NMR / 固体酸 / 固体塩基 |
研究概要 |
固体酸触媒におけるプロトンの性質は、これまで数多くの手法により研究されてきたが、プロトンの動的挙動を研究した例は少ない。小野は、代表的な固体酸であるヘテロポリ酸の動的挙動を、^1H-MAS NMRにより明らかにした。また、水を吸蔵したヘテロポリ酸についても、線巾の温度変化からヘテロポリ酸の擬液相挙動との関連を調べた。乾は、Ni含有SAPO-34がメタノールからのエチレンの合成に高い選択性を示すことを見いだしているが、本年度は昨年度に引き続き、触媒の合成条件が選択性発現に及ぼす影響について検討した。また、結晶の大きさ、酸の強度、結晶外表面の酸点などが、選択合成の因子として重要であることを明らかにした。八嶋は自ら開発したアトム・プランチング法によりモルデナイト骨格へのチタニウムイオンの導入に成功した。Ti含有モルデナイトは、各種アルキルベンゼンの過酸化水素による酸化に対して高い触媒活性を有することを明らかにした。服部は、ゼオライトの空洞にセシウム化合物を導入することにより、強い塩基触媒が調製できることを見いだいしているが、本年度はセシウムイオンの状態を^<133>Cs-および^<23>Na-MAS NMRで検討した。黒田は、メソポーラスシリカを各種シリル化剤により修飾し、物性の変化をSi-MAS-NMR,細孔径分布などの手法により明らかにしている。また、アルミノリン酸-界面活性剤メソ構造体を合成し、その熱的安定性などの性状について調べている。辰巳は、チタニウムを導入したMCM-41およびMCM-48を合成し、その熱的安定性に及ぼす諸因子を明らかにした。また、これらの物質を用いて、有機化合物の過酸化水素による液相酸化反応についても検討した。
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