研究課題/領域番号 |
07242105
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
服部 忠 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023172)
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研究分担者 |
宮本 明 東北大学, 工学部, 教授 (50093076)
竹沢 暢恒 北海道大学, 工学部, 教授 (60001715)
橋本 健治 京都大学, 工学部, 教授 (20025919)
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キーワード | NO還元 / ゼオライト / NO分解 / NO_3吸着種 / 脱アルミニウム / 活性劣化 / 分子動力学 / 量子化学計算 |
研究概要 |
影響保全触媒プロセスには、通常の化学プロセスとは異なる特殊な反応場で作用する触媒が要求される。本研究では、特殊反応場で高い性能を示す新規触媒の設計指針を得ることを目的として以下の研究を行った。 (1) 各種のゼオライトを合成し、その組成、結晶子径、酸特性などを測定するとともに、NOの選択的還元の活性を測定し、活性を支配する化学的、構造的因子について検討を加えた。その結果、低活性触媒では主に化学的因子が支配的であるが、一部の高活性触媒では構造的・物理的因子の寄与が大きいことを明らかにした。また、ニューラルネットによる触媒活性予測システムを試作し、活性支配因子の解析システムを概念設計した。 (2) 種々のCuイオン交換ゼオライト上に生成したNO_3の吸着種の脱離特性とNO分解活性を評価し、これらの関係を明らかにすることにより、ゼオライトによるNO分解活性の著しい違いは、NO_3分解特性の違いによることを明らかにした。またC_3H_6によるNO_2の選択還元においてもNO_3吸着種が関与することを明らかにした。 (3) 水蒸気雰囲気下におけるMFI型ゼオライト触媒の脱アルミにともなう活性劣化について研究を行った。ゼオライト結晶内と外表面での4配位のアルミと脱離して6配位をとるアミミの量の測定法を考案した。その結果、脱アルミにともなう見かけの活性の変化は主に外表面の6配位のアルミ量と良好に対応することを明らかにした。 (4) NOx還元反応においてメタンと特異的な反応性を示すGaZSM-5について分子動力学計算によりゼオライト全体の構造を求めた。その構造を用いて量子化学計算に用いるためのクラスターモデルの妥当性について検討した。Gaサイト上でのメタンの解離プロセスにおいて遷移状態と安定吸着状態が得られた。
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