研究概要 |
本年度は,創発システムとしての,遺伝情報を組み入れた学習セルオートマトンモデルが最適化機能を持つことを示した。具体的には以下の過程による。 ・学習オートマトンの概念を拡張することにより,新しく学習セルオートマトンモデルを構築した。 ・基本モデルの強化法を構築し,理論的解析をした。 ・遺伝情報を加えた学習セルオートマトンモデルを構築した。 ・遺伝情報を加えた基本モデルの理論的解析を行った。 ・遺伝情報を加えた基本モデルを用いて,最適化手法を構築した。 ・グラフ分割問題などへ適用し,その有効性を示した。 本年度の研究で,次の結果が得られた。 ・学習セルオートマトンモデルは,創発システムとして,最適化機能を持つことが分かった。 ・本最適化手法は,並列分散的特徴を持ち,今後大規模最適化組合せ問題を解く最適化手法として有望であることが分かった。 ・増殖(死滅)機能,生命維持機能などを新しく加えることにより,適応する創発的最適化手法となる可能性があることが分かった。
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