研究課題/領域番号 |
07243105
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
伊藤 宏司 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (30023310)
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研究分担者 |
湯浅 秀男 名古屋大学, 工学部, 講師 (10191470)
新 誠一 東京大学, 工学部, 助教授 (20134463)
上田 完次 神戸大学, 工学部, 教授 (50031133)
藤田 博之 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90134642)
浅間 一 理化学研究所, 化学工学研究室, 研究員 (50184156)
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キーワード | 創発システム / 機能モジュール / 自己組織化 / 行動創発 / ロボット / 秩序形成 / パターン生成 / 群知能 |
研究概要 |
A02班では、生物のもつ多様性、冗長性、自己組織性に注目して、いくつかの人工システムを対象に創発的機能を具体的に実現するためのハード及びソフト技術を開発することを目的としている. 【1】機能モジュールの開発 創発的機能を人工システムで実現するうえで、構成要素の冗長性、および要素の組み合わせの多様性は欠かせない.この意味で、まずマイクロ技術を用いて多数の素子を製作し、それらが機能モジュールを構成できるような人工システムの開発を試みている.本年度は、マルチ機能マイクロモジュールを製作し、モジュール間の局所的な情報交換と環境との相互作用を通して、多様な運動パターンを創発的に生成する仕組みを考察した. 【2】機能モジュールによるパターン生成 1)機能モジュール群の相互作用を介して秩序形成を獲得する仕組みを解析し、それらを動的パターン生成や画像認識問題に適用した. 2)機能モジュール群の結合形態とシステム全体の拡張性、柔軟性、耐故障性との関係を解析した.さらに、自己相似構造をもつ機能モジュールに着目し、量的な変化がマクロ特性の質的な変化にどのように寄与できるかを理論的に検討した. 【3】ロボットの行動創発 生物やロボットの運動・行動では、多様な感覚情報からのマッピングとして、自ら新たな機能を創発的に生成させる必要がある.本年度は、免疫ネットワークを用いた自律移動ロボットの行動制御、群知能における共有知識の獲得法、群ロボットにおける知的行動の学習法について解析した. 【4】生物指向生産/経済システム 1)個体の発生・成長および生物集団の進化・適応の特徴を取り入れた生物指向型生産システムのモデリングとプロトタイプの開発を行った. 2)リサイクルを含む人工物のライフ・サイクル全体を人工/自然環境への適応・進化と見なして、経済システムと人工物の共進化の観点から新たな経済技術環境について解析した.
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