研究課題/領域番号 |
07247101
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
木舟 正 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (40011621)
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研究分担者 |
佐藤 文隆 京都大学, 理学部, 教授 (90025370)
村木 綏 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (70013430)
高原 文郎 東京都立大学, 理学部, 教授 (20154891)
寺嶋 政廣 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40197778)
谷森 達 東京工業大学, 理学部, 助教授 (10179856)
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キーワード | ガンマ線天文学 / 宇宙線の起源 / パルサー / 活動銀河 / 高エネルギーガンマ線源 / 大気チェレンコフ光 / 空気シャワー / 超新星残骸 |
研究概要 |
総括班会議及び2回の研究会を開催した。(1)理論的研究(公募研究A04)についての研究会を都立大学において、10月に3日間にわたり開催した。宇宙に於ける高エネルギー非熱的過程について、本年度は特に、最近急速に観測例が増大しているパルサー風、パルサー星雲について、及び、中性子星やブラックホールからの高速ジェットに関する話題を中心的な課題としてプログラムを作成した。この成果は研究会集録として出版した。(2)領域全体の研究会を平成8年12月に、総合研究大学院大学および湘南国際村センターにおいて4日間にわたり開催した。領域の骨格となる計画研究の経過報告、関連分野の現状のレビュー、個別研究の最近の結果の報告など、超高エネルギー天体に関係する諸現象について実験理論両面について考察を行なった。今年度の研究会は、(i)領域全体に関係するパルサーや活動銀河についての諸講演に加えて、(ii)衛星観測で発見され未だ正体不明に高エネルギーガンマ線源について、及び(iii)宇宙線の起源の解明に関連した銀河円盤からの非熱的放射、(iv)X線や可視光観測で明らかになりつつある起新星残骸での化学組成と宇宙線の組成についてを研究会の中心的課題とした。これらの課題についての、宇宙線研究、X線、赤外線や可視光観測にまたがる諸研究者に理論的研究者を交えた研究会は従来なかった新しい試みである。約90人の参加者があり、48の講演があり、研究会集録は現在とりまとめ中である。 “超高エネルギー天体"の骨格である高エネルギーガンマ線天文学は急速に展開している。本領域内の研究でもオーストラリアでの1000GeV領域のガンマ線観測から、新たなガンマ線源の発見を示唆する重要な結果が得られつつある。この研究に於いて進行中のデータ解析などのための小規模の集会を実施した。 本領域の将来の発展はガンマ線衛星の今後に密接に関連している米国NASAによる次期ガンマ線衛星観測の国際集会などへの派遣を行なった。
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