研究課題/領域番号 |
07247102
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研究種目 |
重点領域研究
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
手嶋 政廣 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40197778)
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研究分担者 |
石川 文雄 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (30092133)
吉田 滋 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (00272518)
大西 宗博 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (10260514)
湯田 利典 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (60092368)
永野 元彦 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (00013384)
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キーワード | 宇宙線 / ガンマ線 / 望遠鏡 / チェレンコフ光 / シンチレーション光 / レーザー / 超新星 / 活動銀河 |
研究概要 |
口径3mの反射望遠鏡を2台製作した。さらに、2台の望遠鏡を明野観測所に設置し、種々のテスト実験を行っている。実際に天体を追尾し、望遠鏡の制御精度として0.003°という設計値(0.01°)を超える満足のゆく結果を得ている。セグメント鏡はパイレックスガラスで製作し、温度依存性が実用上無視できる複合型反射鏡を作ることができた。また反射率も波長400nmで90%を得ている。撮像装置はマルチアノード光電子増倍管からなる256素子のものを2台製作し、高感度で安定に動作していることを確認した。 これら装置により、チェレンコフモードにてTeV領域ガンマ線観測実験を明野観測所で10月から開始した。我々の銀河系内の超新星残骸殻であるカニ星雲、銀河系外の活動銀河であるMkn421などの天体を観測している。データは30Hzの頻度で記録しており、確かに1TeV程度の宇宙線を検出していることを確認した。鋭意データ解析を進めており、preliminaryではあるが、カニ星雲からのガンマ線の信号をつかまえていると確信できる結果が得られている。最終的な確認を終え次第、早急に論文として投稿する予定である。 また、最高エネルギー領域宇宙線のテスト実験としては、1.8km離れた地点から大気上空に向かってYAGレーザーを放出し、人工的に宇宙線空気シャワー像を作り出した。このイメージを2台の望遠鏡により検出し、装置の改良、感度の向上をはかっている。我々の高分解能の撮像装置により疑似宇宙線シャワーの方向を0.01°で決定できることがわかった。
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