研究課題/領域番号 |
07247102
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
手嶋 政廣 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40197778)
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研究分担者 |
千川 道幸 近畿大学, 理工学部, 講師 (50179941)
吉田 滋 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (00272518)
林田 直明 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (50114616)
湯田 利典 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (60092368)
永野 元彦 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (00013384)
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キーワード | 宇宙 / 宇宙線 / ガンマ線 / チェレンコフ光 / シンチレーション光 / 活動銀河 / 超新星残骸 |
研究概要 |
本研究計画では、米国ユタ州に7素子宇宙線望遠鏡を建設している。この装置の製作を通して、次世代の高感度宇宙線望遠鏡の技術開発を行う。また製作された装置により宇宙線観測を通して高エネルギー宇宙物理学の研究を行う。 ・平成9年度には新たに4台の望遠鏡の設置を行い、7素子宇宙線望遠鏡を完成した。ユタ大学HiResとの連動を目指して装置稼働の準備を進めている。 ・平成8年度に設置した望遠鏡3台を使い、超新星残骸カニ星雲、活動銀河Mrk421,Mrk501,1ES1959からの高エネルギーガンマ線の観測を行った。特にMrk501は平成9年3月から8月にかけて巨大なフレア-をおこし、非常に興味深い観測結果を得ることに成功した。この詳細な結果は平成8年8月に開かれた国際会議で発表された。 ・Mrk501からのガンマ線のエネルギー分布は10TeVまで伸びていることがわかった。この結果は宇宙空間に瀰漫している赤外線放射の密度に上限を与えることになった。 ・Mrk501からのガンマ線の強度変化に準周期性とおもわれる時間変化が観測された。その起源は不明で、事実であるとすると活動銀河中心核近傍の領域の物理状態に重要な情報を与えることになるであろう。 平成9年12月10日に米国空軍による事故が起こる。平成10年2月に現地サイトの安全性が確認され、雪解けを待ち、3月より修復の作業に入る。現在、ケーブル、コンピューター等の復旧の作業を進めており、来年度中には、観測が再開できる予定である。
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