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1995 年度 実績報告書

大脳皮質ニューロンの層特異性を決定する分子の検索

研究課題

研究課題/領域番号 07262209
研究機関大阪大学

研究代表者

山本 亘彦  大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (00191429)

キーワード大脳皮質 / 分化 / TGF / RT-PCR / BMP
研究概要

大脳皮質のニューロンの運命は、分裂を繰り返す脳室部の環境因子によって決定されること示唆されているが、脳室内に存在するどのような因子が大脳皮質ニューロンの分化に影響を与えているのか、現在のところ全く明かにされていない。本研究では背腹軸はどの分化に関与することが報告されているTransformiog growth factor β(TGF-3)ファミリーに着目して,発生期の大脳皮質でTGF-βファミリーに属する分子が皮質ニューロンの分化に貢献する可能性を調べることを目的としてこれらの因子の探索を行った。昨年度、発生期の大脳皮質にBMP-5,BMP-6,BMP-7が発現することを報告したが、本年度も継続してTGF-βファミリーに保存されたC末端領域の塩基配列をもとに、E14ラットの大脳mRNAからRT-PCR法を用いてそのファミリーに属する分子の検索を行なった。その結果新たにこのクラスに属する新規分子と推定される因子の発現が確認された。さらにこれらの分子の発現が、発生期に特異的なものであるかを調べるために、E18、P2、P13のラット大脳mRNAからもRT-PCK法を行ないPCR産物の量を測定すると、BMP5,6,7は徐々に減少するもののその発現は持続していたが、新規分子の発現はE18ですでにかなり減少することが見いだされた。BMP-5,6,7はBMPファミリーの中でも特に高い相同性を持ち、背腹軸形成の分化因子として働いているBMP-2、BMP-4、dpp、dorsalin等とは異なったサブファミリーを形成していることから、大脳皮質等の中枢神経系で何らかの役割を果たしていると考えられる。今後,新規分子も含めて発現分布,培養細胞を用いたアッセイによってこれらの分子の機能を明らかにする必要がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yamamoto, N and Toyama, K: "Repulsive and attractive mechanisms for the formation of corticofugal projections" Neuroreport. 6. 1517-1520 (1995)

  • [文献書誌] 山本亘彦: "大脳皮質ニューロンの分化と神経結合形成" 神経研究の進歩. 39. 864-873 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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