研究課題/領域番号 |
07269207
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
山本 健一 金沢大学, がん研究所, 教授 (60115285)
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研究分担者 |
清水 弘子 金沢大学, がん研究所, 助手 (20126585)
善岡 克次 金沢大学, がん研究所, 助教授 (60200937)
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キーワード | アポトーシス / NF‐kB / インヒビター / CDK / p53 / 蛋白分解 / キネシン |
研究概要 |
NF‐kBファミリーやそのインヒビターのノックアウトマウスの研究などから、NF‐kB、c‐Rel、RelB、等のNF‐kBファミリーのメンバーが様々な造血系の細胞の分化・増殖・アポトーシスに重要な役割を果たしていると考えられているが、その機序は明らかではない。これらのNF‐kBファミリーの活性化には、そのインヒビターのプロテアゾームによる蛋白分解が必須のステップであるが、我々はNF‐kBファミリーの重要なインヒビターの一つのp105(NF‐kBp50サブユニットの前駆体)の蛋白分解がサイクリン依存性キナーゼによるp105のC末部の燐酸化に依存して起こることを明らかにした。さらにp105のC末部と相互作用する細胞内因子として、細胞微小管をかいして細胞内で様々な小胞体や物質の輸送や細胞分裂に関係するキネシンスーパーファミリーの一員と思われる蛋白が同定された。この新しいキネシン様蛋白はJurkat細胞等のリンパ系の細胞に特に強く発現していた。また、細胞周期制御に重要な役割を果たしているp53のノックアウトマウスでもリンパ腫などの造血系の腫瘍が高率に発生することが報告されているが、その機序は明らかではない。我々は、p53遺伝子の制御に関わる新しいp53プロモタ-配列とそれに結合する未知の核内因子を同定した。さらに、p53プロモタ-には典型的なkB配列が存在するが、非リンパ系の細胞ではp53遺伝子活性化にNF‐kBはあまり関与していない結果が得られた。
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