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1995 年度 実績報告書

わが国における肺癌急増の原因因子の解明

研究課題

研究課題/領域番号 07272242
研究機関(財)癌研究会

研究代表者

石川 雄一  財団法人癌研究會, 癌研究所・病理部, 主任研究員 (80222975)

研究分担者 西田 一典  財団法人癌研究會, 癌研究所・病理部, 研究員 (60280624)
土屋 永寿  埼玉県立がんセンター研究所, 病理部, 副部長 (00072314)
キーワード肺癌 / 腺癌 / 環境発癌物質
研究概要

1.肺癌の組織学的特徴の経年変化を調べるために、1990-94年と1970-74年との間で比較した結果、組織型では腺癌が,腺癌の分化度では中分化癌が,それぞれ有意に増加していた.
2.肺の腺癌において、分化度と喫煙との関係を調べた結果,分化度が低くなるほど喫煙指数が高くなることが示された.
3.6価クロム曝露者およびトロトラスト被注入者の肺腺癌を,各々1例と4例とを収集した.例数が不十分で結論的なことは言えないが,クロム曝露者の腺癌は肺の中心部に発生し低分化型であり,トロトラスト患者の肺癌は4例とも肺の抹梢に発生していた.
4.当病院で切除された118例の腺癌を用いて,腺癌の亜型別 (分化度別および細胞型別) に染色体の欠失頻度をサザン・ブロット法で調べた結果,高分化型で8qの欠失頻度が中低分化型に比べ有意に高く,細胞型では多角型 (低分化型が多い) で17pの欠失頻度がその他に比べ有意に高かった.
5.結論として、肺の腺癌のあるもの (分化度別では中分化および低分化型,細胞亜型別では多角型) は,吸入発癌物質が発癌に関与していると考えられる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 石川雄一: "肺腺癌の経年変化、とくに喫煙との関係" 日本病理学会誌. 39 (発表予定). (1996)

  • [文献書誌] 石川雄一: "職業性肺癌 : クロム作業者における肺癌の発生" 病理と臨床. 14. 62-67 (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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