研究課題/領域番号 |
07272246
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研究機関 | 埼玉県立がんセンター |
研究代表者 |
神津 知子 埼玉県立がんセンター, 研究所 血清ウイルス部, 主任研究員 (60161874)
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研究分担者 |
小森 敦正 埼玉県立がんセンター, 研究所 血清ウイルス部, 研究員 (50234901)
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キーワード | 白血病 / t(8;21)転座型 / AML1-MTG8 / 遺伝子融合 / MTG8 / 転写因子 / リボザイム / 遺伝子治療 |
研究概要 |
AML1-MTG8は急性骨髄性白血病M2型に多く見られるt(8;21)染色体転座により生ずる融合遺伝子である。その発現が白血病発症に強く関わることが示唆されている。AML1は血球系細胞の増殖/分化に関与する転写調節因子であることが明らかにされたが、MTG8の機能はまだ明らかでない。本研究はMTG8の機能の解析を通して、AML1-MTG8の白血病発症における役割を明らかにすることを目的とする。また、白血病における融合遺伝子はアンチセンスやリボザイム等の遺伝子医薬の最適のターゲットである。AML1-MTG8を標的とするリボザイムが白血病の遺伝子治療として有効かを検討する。 1.MTG8蛋白質は、異所性の発現をするヒト腫瘍細胞株およびマウス脳において同じ77kDの蛋白質として検出された。細胞内分布は腫瘍細胞と正常組織で異なり、腫瘍細胞では主に核に、正常脳組織では細胞質に局在した。AML1-MTG8蛋白質は、107kDの蛋白質で核内に局在した。 2.MTG8末端のZnフィンガー領域は、直接DNAを認識せず、蛋白質と結合した。MTG8を発現するHEL細胞とAML1-MTG8を発現するSKNO-1細胞で同様に42、40、21.5kDのMTG8結合蛋白質を検出した。以上の結果は、MTG8蛋白質は、蛋白質・蛋白質相互作用を介して機能し、核内での役割が腫瘍細胞の増殖に関連することを示唆した。 3.AML1-MTG8を標的とするDNA・RNAキメラリボザイムを作製し、t(8;21)転座型白血病細胞株の増殖を強く抑えるリボザイム分子を見い出した。
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