研究分担者 |
尾崎 庄一郎 愛媛大学, 工学部・応用化学科, 教授 (80145060)
田村 眞理 東北大学, 加齢医学研究所・遺伝子制御部門, 教授 (20124604)
中島 茂 岐阜大学, 医学部・生化学, 講師 (60188935)
菊地 九二三 北海道大学, 免疫科学研究所・生化学部門, 教授 (20006117)
千田 和広 東京大学, 医科学研究所・癌細胞学研究部, 助手 (00192188)
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研究概要 |
リン酸化細胞骨格蛋白質特異抗体群を作製し、応用することで細胞増殖に伴って活性化される新規キナーゼを同定した(稲垣)。Cキナーゼη分子種は表皮の分化に伴って出現する脂質、コレステロール硫酸によって特異的に活性化され、トランスグルタミナーゼを誘導して角化細胞の最終分化を引き起こす。またη分子種はマウス皮膚発癌のプロモーションに抑制的に働く可能性見出した(千田)。腹水肝癌細胞においてセリン/スレオニンホスファターゼではPP1αが転写・翻訳の両段階で亢進し、増量したPP1α蛋白は主に核に局在する。チロシンホスファターゼでは、膜型分子の遺伝子発現が激減していた(菊地)。v-ras導入NIH3T3(DT)細胞をブラジキニン刺激するとCa^<2+>オシレーションがみられるが、それはIP4(1,3,4,5)による細胞外からの流入であり、チロシンキナーゼがその調節に関与していた(中島)。PP2Cβの新アイソフォーム(PP2Cβ-3,-4および-5)は、マウス精巣の第一減数分裂のパキテン期の精母細胞において、特異的に高発現することが判明した。PP2Cβ遺伝子の持つ多重プロモーター/エクソン構造が、PP2Cβ発現の臓器特異性に関与することが示唆された(田村)。ミオイノシトールを原料として各種ホスファチジルイノシトールを合成している。長鎖飽和アシル基をもつPI(4),P,PI(3,4,5)P3の合成を行った。PI(3,4)P2を持つアフィニテイカラムを合成した(尾崎)。アダプター分子CRKに結合する主たる蛋白である180kDa蛋白の分子クローニングを行い、その全核酸配列の決定、抗体作製、機能解析を行った(松田)。ミオシンホスファターゼ(MBP)の130kD調節サブユニット(M130)のリン酸化によりホスファターゼ活性が阻害された。また、MBPがRhoAと結合しRhoキナーゼによりリン酸化されることやリン脂質と結合することも明らかにした(伊藤)。
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