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1995 年度 実績報告書

ホスホリパーゼDを介する細胞増殖シグナリング

研究課題

研究課題/領域番号 07273210
研究機関群馬大学

研究代表者

山下 哲  群馬大学, 医学部, 教授 (50025623)

研究分担者 小瀧 努  群馬大学, 医学部, 助手 (70170264)
岡村 信一  群馬大学, 医学部, 助手 (20224058)
キーワードホスホリパーゼD / 細胞内シグナル伝達 / リン脂質代謝 / 細胞増殖 / 不飽和脂肪酸 / 低分子Gタンパク質 / クローニング
研究概要

ホスホリパーゼDは受容体刺激により活性化され,ホスファチジルコリンを分解してホスファチジン酸やジアシルグリセロール,リゾホスファチジン酸生成を引き起こす重要な酵素である。この酵素は不飽和脂肪酸で活性化されるタイプと低分子Gタンパク質(ARF, Rho)で活性化されるタイプの2種類に大別される.我々ははじめて不飽和脂肪酸活性化酵素(分子量190K)をブタ肺ミクロソームから精製することに成功したが,本研究はその発展としてこれら二つのタイプのホスホリパーゼDのcDNAクローニングを行った.脂肪酸活性化酵素については精製酵素の部分アミノ酸配列を決定し,一致するヒト配列をデータベースのなかに見出した.分子量も精製酵素のそれに一致したので,cDNAの供与を受け発現を試みている.また酵母(S. cerevisiae, Sch. pombe)のARF活性化型酵素,ヒトのARF活性化型酵素PLD1,植物(ヒマ)の酵素のコンセンサス配列を用いてPCRを行いラット脳cDNAライブラリーから新しいcDNAクローンを得た.配列がヒトPLD1の配列と異なるので新しい低分子Gタンパク質活性化型酵素と思われる.現在までにホスホリパーゼDの活性化に関係すると報告された低分子Gタンパク質はARF, Rho, Ralであるので,得られた配列を大腸菌,動物細胞で発現させ活性化に必要なGタンパク質を同定したい.またホスホリパーゼDをブタ大腸粘膜のミクロソームから精製している過程で,阻害因子の存在が示されたので精製を行った.阻害因子を大腸粘膜のミクロソームからコール酸で可溶化され,イオン交換,キレートカラム,ゲル濾過,HPLCを用いてほぼ均一にまで精製した.このタンパク質はホスホリパーゼDの調節機構を考える上で重要と思われ,また臨床的な応用も考えられるのでクローニングを行い構造と機能を明らかにする予定である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 砂長博明: "Purification and properties of lysophospholipase isozymes from pig gastric mucosa." Biochem. J.308. 551-557 (1995)

  • [文献書誌] 小瀧 努: "The SNF2/SW12/GAM1/TYE3/RIC1 gene is involved in the coordinate regulation of phospholipid synthesis in Saccharomyces cerevisiae." J. Biochem.117. 362-368 (1995)

  • [文献書誌] 田中 進: "Cloning and expression of human cDNA encoding phosphatidylinositol transfer protein β." Biochim. Biophys. Acta. 1259. 199-202 (1995)

  • [文献書誌] 杉本博之: "Purification, cDNA cloning, and regulation of lysophospholipase from rat liver." J. Biol. Chem.271(印刷中). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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