抗ポリホスホイノシタイド(PIP_2)抗体を用いたウエスタンブロット法により、核内蛋白質であるヒストンがPIP_2結合蛋白質であることが判明した。特にヒストンH1が一番多くPIP_2を結合していた。ヒストンH1は種々のリン酸化酵素によってリン酸化されるが、その中でもプロテインキナーゼCでリン酸化されると、ヒストンH1に結合したPIP_2量が減少することが明らかになった。また、ヒストンH1におけるPIP_2結合部位はプロテインキナーゼCによるリン酸化部位に隣接していた。さらに、ヒストンH1による転写活性の抑制がPIP_2によって解除されることが判明した。
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