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1995 年度 実績報告書

がん遺伝子治療の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07274103
研究機関東京大学

研究代表者

浅野 茂隆  東京大学, 医科学研究所, 教授 (50134614)

研究分担者 斎藤 英彦  名古屋大学, 医学部, 教授 (20153819)
島田 隆  日本医科大学, 生化学, 教授 (20125074)
金田 安史  大阪大学, 細胞工学センター, 助教授 (10177537)
小林 一三  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (30126057)
斎藤 泉  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (70158913)
キーワード遺伝子治療 / リボザイム / レトロウイルスベクター / アデノウイルスベクター / アデノ随伴ウイルスベクター / リポゾーム / コモンマーモセット / 自殺遺伝子
研究概要

癌遺伝子治療計画では、免疫、薬剤感受性、癌関連遺伝子の3方面からのアプローチがとられているが、その臨床応用を考えた場合、導入遺伝子、発現ベクター系、癌細胞ターゲティングの面で更に開発を加える必要がある。この観点から本年度は、(1)癌免疫遺伝子治療法開発については、特に脳腫瘍、白血病ならびに腎細胞癌に焦点をあて研究を行っており、臨床応用への展開も図っている。(2)自殺遺伝子治療を用いた癌細胞ターゲテイング法の開発として、TK遺伝子やジフテリア毒素遺伝子をレトロウイルスベクターやリポソームを用いて腫瘍局所へ導入し、in vivoでも明らかな効果があることを確認した。(3)新しいリボザイムとして、従来のハンマー型リボザイムを改変したミニザイムの有効性を示し得たことに加え、現在リンパ性白血病での染色体転座部位を標的とした抗白血病作用の検討を行っている。(4)アデノウイルスベクター、レトロウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクター、リポソームの各ベクター系に関して、引き続きその高発現性と安全性確保にむけて本邦独自の、臨床実用化をめざした検討が進められている。(5)相同組換え法の開発はその機構解明に焦点をしぼった研究をおこなった。現在その効率を上げ遺伝子点突然変異由来のガンの増殖抑制にむけて研究を進めている。(6)霊長類モデルであるコモンマーモセット骨髄細胞中へ、レトロウイルスベクターを用いて多剤耐性(MDR)遺伝子をin vitroで比較的高率に導入できた。現在遺伝子導入骨髄細胞を移植し、固形がん治療の大量化学療法時のin vivo骨髄細胞動態に関する検討をマ-モセットを用いて行い、ヒトへの応用に向けての安全性を検討する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Chang, H., Asano, S., et al.: "Higly efficient adenovirus gene transfer into renal cells inculture." Kindney Intl. 47. 322-326 (1995)

  • [文献書誌] Tsuruta, T., Asano, S., et al.: "Effects of myeloid cell growth factors on alkaline phosphatase myeloperoxida defension and granulocyte colony-stimulating factor receptor mRNA expression in hematopoietic cells of normal individuals and myeloid disorders." Brit J Haematol′. (in press).

  • [文献書誌] Tani, K., Asano, S., et al.: "Ttansduction of LacZ gene into leukemia cells using viral vectors of retrovirus and adenovirus." Leukemia. 9. S64-65 (1995)

  • [文献書誌] Konishi, H., Saito, I., et al.: "Effective prevention of thrombocytopenia in mice using adenovirus-mediated transfer of HST-1(FGF-4)gene." J Clin Invest. 96. 1125-1130 (1995)

  • [文献書誌] Morishita, R., Kaneda, Y. et al.: "A gene therapy strategy using a transcription factor decoy of the E2F binding site inhibits smooth muscle proliferation in vivo." Proc Natl Acad Sci USA. 92. 5855-5859 (1995)

  • [文献書誌] Kusano, K., Kobayashi, I., et al.: "Restriction-modification systems as genomic parasites in competition for specific sequences." Proc Natl Acad Sci USA. 92. 11095-11099 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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