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1995 年度 実績報告書

肝幹細胞の同定とそれを標的とした遺伝子治療のための基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07274210
研究機関筑波大学

研究代表者

中内 啓光  筑波大学, 基礎医学系, 教授 (40175485)

研究分担者 徳元 康人  筑波大学, 基礎医学系, 助手 (70261170)
中村 幸夫  筑波大学, 基礎医学系, 講師 (60231479)
キーワード肝細胞 / 肝幹細胞 / 肝臓移植 / 脾臓
研究概要

本年度はまず肝幹細胞の存在を明らかにすることを目的とし、肝細胞の分化増殖を解析するin vivoの系を確立することを試みた.肝細胞移植は、コラゲナーゼで分離回収したドナー(C3Hマウス)肝細胞を部分肝切除、あるいは放射線照射と部分肝切除の両方を施行したレシピエント(CBAマウス)の脾臓内および肝内へそれぞれ移植した.移植後1カ月以上経過してからレシピエントマウスより脾臓および肝臓を取りだし、C3H特異抗原を認識するモノクローナル抗体による免疫組織染色によりドナー細胞による肝組織の再構築を検索した.その結果、無処置のレシピエントにはドナー細胞による再構築は認められなかったが、放射線照射や肝部分切除の前処置をしたレシピエントではドナー細胞によって脾臓内に肝索(hepatic cord)と胆管様の構造が再構築されているのが確認できた.
しかしながらどのような全処置をしたレシピエントにおいても、肝臓内におけるドナー細胞による再構築は極僅かしか認められなかった.以上より、肝幹細胞を同定するために必要なアッセイ系を確立することができた.一方で、最も感度良くドナー細胞による肝臓組織の再構築を見るためにはレシピエントマウスに対して行う前処置が重要であることも明らかとなった.またC3H特異抗原に対する免疫組織染色は繁雑であるため、b-gal遺伝子トランスジェニックマウスを使用した方が今後の解析にとって有利であると考えられた.肝幹細胞の機能アッセイ系の基本形が確率できたので、今後はこのシステムを前処置法を含めてより洗練されたものにしながら、分画した細胞を用いて肝幹細胞を同定していきたい.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Hideki Taniguchi: "Preserce of hematopoietic stem cells in adult liver." Nature Medicine. 2. 198-203 (1996)

  • [文献書誌] Hideki Taniguchi: "Reconstitution ratio is cretical for alloreactive T cell deletion and skin graftsurvival in mixed bone marrow chimeras." J. Immunol.155. 5631-5636 (1995)

  • [文献書誌] Hideki Taniguchi: "Evidence for the presence of hematopoietic stem cells in the adult liver." Transplant. Proc.27. 196-199 (1995)

  • [文献書誌] Seung Yong Park: "Developmental Defects of Lymphoid Cells in Jak3 Kinase-Deficient Mice." Immunity. 3. 771-782 (1995)

  • [文献書誌] Michio. Nagata: "Apoptosis during an early stage of nephrogenesis induces renal hypoplasia in bcl-2 deficient mice." American Journal of Pathology. (in Press).

  • [文献書誌] Masatake Osawa: "In vivo self-renewal of c-Kit+Sca-1+Linlo/-hematopoietic stem cells." J. Immunol.(in Press).

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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