研究課題/領域番号 |
07277105
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
内山 卓 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (80151900)
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研究分担者 |
松島 綱冶 東京大学, 医学部, 教授 (50222427)
森本 幾夫 東京大学, 医科学研究所, 教授 (30119028)
清野 宏 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (10271032)
斉藤 隆 千葉大学, 医学部, 教授 (50205655)
高橋 秀実 日本医科大学, 医学部, 教授 (40221361)
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キーワード | エイズ / HIV / CXCR4 / CTL / 粘膜免疫 / CD26 / HHV8 / Fas |
研究概要 |
本年度はエイズ病態の免疫学的基盤に関する研究の結果、以下の成果を得た。 1.前年度作製したCXCR4に対する抗体、種々のHIV-1 V3loop peptidesを用いた解析の結果、T-tropic HIVの細胞侵入にはCXCR4とV3loopの相互作用が重要であることがわかった。 2.CXCR4の発現はTh2T細胞の方がTh1細胞よりも強く、またIL4とデキサメサゾンがCXCR4発現を増強させる。 3.前年度作製したHIV特異的CTLのTcRα鎖およびβ鎖を発現するトランスジェニクマウスでは、CTLは前駆細胞として存在している、また、驚いたことに、TcRβ鎖のみでもHIVp18特異的キラー活性が誘導される。 4.アカゲザルにSIVp55を経鼻免疫し、血中にp55特異的IgAおよびIgG抗体が、さらに、コレラ毒素の併用によつて粘膜にも特異抗体が誘導され、特異IgA産生細胞が確認できた。 5.HIV感染者血清中でその活性が低下しているDPPIV(CD26に含まれる酵素)の生理的基質の一つがRANTESであることがわかった。 6.エイズ患者に発生するKSHV関連リンパ腫より細胞株を樹立し、抗原タンパクの解析を行った。 7.HIV感染者CD4陽性細胞のアポトーシスに関与している可能性が高いFasLのmRNAがARC期で高いことをRT-PCR法だ、さらに、FasLが可溶型として感染者血清中に存在していることを高感度ELISA法で証明した。
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