研究課題/領域番号 |
07280101
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
郷 信広 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50011549)
|
研究分担者 |
森島 績 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50026093)
西川 建 国立遺伝学研究所, 生命情報研究センター, 教授 (10093288)
輪湖 博 早稲田大学, 社会科学部, 教授 (60158607)
木寺 詔紀 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00186280)
由良 敬 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50252226)
|
キーワード | 立体構造比較 / 立体構造予測 / 膜タンパク質 / ファージディスプレイ / モジュール / キメラタンパク / リゾチウム |
研究概要 |
本重点領域計画班「比較・予測・デザイン」は二つのグループ、「比較・予測」と「デザイン」からなる。 「比較・予測」グループ:このグループの課題はデータベース中に大量に蓄積されているタンパク質の立体構造を用いて、(1)それらを比較することにより立体構造を「基本型」に分類し、(2)その知見に基づいて立体構造予測法を開発することである。これまで立体構造の分類と構造予測法の開発を行ってきたが、本年度はそれらを応用する段階に入った。異なる立体構造を持つ一群のタンパク質に同一の立体構造を持つ機能部位を発見した(郷)、二つのまったく異なる配列を持つタンパク質が類似立体構造を持つことを発見した(西川)、類似立体構造の動的構造の違いを示した(輪湖)、というような成果が得られた。方法論のとしても、比較、予測の方法の改良、拡張を行うとともに(郷、西川)、側鎖構造の予測(梅山)、膜タンパク構造の予測(諏訪)の方法論が完成し、応用への段階に入った。 「デザイン」グループ:このグループの課題は、「比較・予測」グループ及び「安定性・ダイナミクス・折れたたみ」班(A02班)の研究によって明らかにされたタンパク質立体構造の構築原理に基づいて人工的なタンパク質をデザインし、実際にそのタンパク質を作ることによって原理を検証することにある。これまでに多くの種類の変異タンパク質を作成しその安定性を議論してきた。本年度は、ファージディスプレイによるランダム配列をA02班で最もよく研究されているリゾチームに導入することに成功し、リゾチームの安定性と機能についての最適アミノ酸配列を探索する方法を確立した(熊谷)。また「比較・予測」グループの提出した基本的な構造単位である「モジュール」の概念をキメラタンパク質として実現したモジュール置換ミオグロビンを作成し、「モジュール」という構造単位が機能に果たす役割を解明した(森島)。
|