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1995 年度 実績報告書

蛋白質変性に対する圧力効果

研究課題

研究課題/領域番号 07280216
研究機関神戸大学

研究代表者

赤坂 一之  神戸大学, 理学部, 教授 (50025368)

研究分担者 山田 博昭  神戸大学, 理学部, 助教授 (90030767)
キーワード圧力変性 / リボクヌレアーゼA / 高圧NMR / 体積変化 / 比熱変化 / 水和
研究概要

1.これまで山田が開発を手がけてきた、高圧NMRの手法を高感度の400MHzパルスFT-NMR装置に適用可能とし、これを用いて、1-2000atmの圧力範囲、7.5°C-40°Cの温度範囲で代表的な蛋白質としてribonuclease Aの熱力学的構造安定性を調べた。
2.His εプロトンの信号を用いてフォールド、アンフォールドした状態の割合を測定した。フォールド、アンフォールド状態におけるGibbs自由エネルギー差を、温度変化に対する圧力関数、圧力変化に対する温度関数として求めた。アンフォールディングに伴う体積変化△Vは負の値を示した。△Vは温度依存性を示し、7.5°Cにおける-10ml/molから37°Cにおける-30ml/molまで減少した。実験的に決められたGibbs自由エネルギー差を温度と△C_pを含む理論式で最小二乗法最適化することにより、様々な圧力下、7.5-40°Cの温度領域における△G, △H, △S及び△C_pの最適値を決定した。特筆すべきことは△C_pが圧力依存性を示し、1atmにおける1.79kcal/molKから2000tmには非極性側鎖の水和状態が、この条件下におけるribonuclease A構造の圧力依存性を決定する重要な要因であることを示した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Yamaguchi, T.: "Thermodynamics of Unfolding of Ribonuclease A Under High Pressure. A study by proton NMR." J. Mol. Biol.250. 689-694 (1995)

  • [文献書誌] 山田博昭: "高圧高分解能NMRの測定と、有機分子の立体配座構造に対する圧力効果" 神戸大学機器分析センター報. 1. 22-26 (1995)

  • [文献書誌] 山田博昭: "高圧高分解能NMRの測定" 磁気分析装置利用シンポジウム. 21-24 (1995)

  • [文献書誌] 山口徹: "高圧NMRによる蛋白質の構造安定性の研究" 高圧力の科学と技術 特別号. 4. 104 (1995)

  • [文献書誌] Hayashi, R. et al. eds.: "The Proceedings of International Conference on High Pressure Bioscience and Biotechnology" Elsevier Science Publishers (in press), (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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