研究課題/領域番号 |
07282104
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
広瀬 進 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 教授 (90022730)
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研究分担者 |
菊池 韶彦 名古屋大学, 医学部, 教授 (40283428)
足立 康久 京都大学, 理学部, 助手 (40201892)
筒井 研 岡山大学, 医学部, 助教授 (70108158)
佐々木 裕之 九州大学, 遺伝情報実験施設, 助教授 (30183825)
木南 凌 新潟大学, 医学部, 教授 (40133615)
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キーワード | クロマチン / インプリンティング / DNAトポイソメラーゼ / 核骨格 / MCMタンパク質 / ヘテロクロマチン |
研究概要 |
広瀬はショウジョウバエのDNA超らせん化因子がpolytene chromosome上のパフに局在することを見出した。この結果は超らせん化因子が活性クロマチンの形成に関わることを示唆しており、注目される。古川はラミナ付着タンパクのドメイン解析を行い、N末端側がクロマチンとの相互作用に、C末端側がラミンB1との結合に関与しているを明らかにした。佐々木はマウスのL23mrp遺伝子をクローニングし、この遺伝子がインプリンティングを受けないことを見出した。このことは、L23mrp遺伝子とIns2/Igf2/H19遺伝子クラスターの間にインプリンティングドメインの境界があることを示唆している。筒井は核骨格結合タンパク質SP120が特定の間隔で配置されたAT塩基対に富むDNA領域を認識して結合することおよび、他の核骨格結合タンパク質matrin3やDNAトポイソメラーゼIIと相互作用することを明らかにした。菊池はDNAトポイソメラーゼIIに対するモノクローン抗体のうち、ATPやトポイソメラーゼII阻害剤の結合部位にエピトープをもつものが、酵素活性を強く阻害し、細胞に注入すると染色体の分離が阻害されることを示した。足立はNda1,Nda4,Mcm3,Mcm7など6種のMCMタンパク質から成る複合体を分裂酵母から精製し、その生化学的性質を調べた。そのATPase活性は非常に弱く、DNAヘリケース活性は検出されなかった。木南はGAA反復配列やAAGAG反復配列がHMG1,ヒストンH1もしくはヘテロクロマチンタンパク質HP-1存在下に四重鎖複合体を形成することを見出した。このことは、反復配列の四重鎖複合体形成がヘテロクロマチン形成に関与することを示唆している。
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