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1996 年度 実績報告書

禅宗教団の成立史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07301004
研究機関花園大学

研究代表者

西村 恵信  花園大学, 文学部, 教授 (40066337)

研究分担者 沖本 克己  花園大学, 文学部, 教授 (30103253)
鈴木 哲雄  愛知学院大学, 文学部, 教授 (70064821)
吉津 宜英  駒沢大学, 仏教学部, 教授 (10052549)
石井 修道  駒沢大学, 仏教学部, 教授 (70052545)
木村 清孝  東京大学, 文学部, 教授 (40140355)
キーワード禅宗教団 / 法藏 / 李通玄 / 華厳宗 / 宋朝禅 / 道元 / 阿闍梨 / 知訥
研究概要

共同研究最終年度に当たる本年度は、前年の研究を継続、発展させて研究成果発表に向けてとりまとめの段階に入った。各研究者には別記の通りの研究成果が発表されたが、総体として所期の成果を達成しつつある。即ち、木村清孝は、中国の法蔵教団に於いて雨乞い等の呪術儀礼が行われた意味、さらに李通玄の華厳思想の禅的性格、新羅の義湘の華厳思想の独自性等について考察を深めた。吉津宜英は、日本の鎌倉時代の華厳学者である明恵の仏教において華厳と禅と密教が如何に融合しているかを検討した。石井修道は、宋代禅と道元禅の関係について、連続面と非連続面という視点で、『永平略録』を取り上げ、如淨門下の無外義遠を通して宋代禅と道元の非連続面を考察した。石川力山も、道元没後の曹洞宗教団について、日本固有の霊山信仰や葬送習俗を禅宗儀礼に習合させる一方で独自の公案禅体系を確立して行った、その過程を、抄物や切紙資料を通じて解明した。沖本克己は、唐代の禅宗教団を中心に調査し、禅宗の教団の全体的な考察を発展させた。佐々木閑は、教育制度上の重要な役職であった和尚とその類語である阿闍梨を取り上げ、その意味の変遷の過程をインド、及びスリランカ資料を基に調査した。中島志郎は、高麗時代の禅宗の動向について、知訥の看話禅の思想を重点的に研究し発表した。衣川賢次も、広く民衆仏教の実態について敦煌文書の分析を中心に、文献的に解明した。並川孝儀は、原始仏教教団における禅定の在り方を考察し、特に部派仏教の観法である順解脱観法の「不浄観」について、阿含、ニカーヤ、律典、及び論書の研究史をまとめた。また、代表者の本務校を始め、各所属機関では研究の基礎資料として禅宗文献を中心に、データーベース化を実現し、広く公開することが可能となった。来年度はこれら研究成果の成稿を待って、早い段階に公表する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 吉津宜英: "華厳教学と『法華経』" 勝呂信静博士古稀記念論文集. (1996)

  • [文献書誌] 石井修道: "道元の「見性」批判(再論)" 仏教学. 38. (1996)

  • [文献書誌] 石川力山: "栄西と道元" 国文学 解釈と鑑賞. 61-2. 173-183 (1996)

  • [文献書誌] 佐々木閑: "和尚と阿闍梨" 花園大学文学部研究紀要. 29. 1-45 (1997)

  • [文献書誌] 衣川賢次: "敦煌新本祖壇経補校" 俗語言研究. 3. 69-85 (1996)

  • [文献書誌] 中島志郎: "知訥『看話決疑論』について" 花園大学文学部研究紀要. 29. 46-63 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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