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1996 年度 実績報告書

近代社会と観察者の系譜-科学・文学・思想史における分析とモデル化-

研究課題

研究課題/領域番号 07301007
応募区分総合
研究機関大阪大学

研究代表者

大林 信治  大阪大学, 人間科学部, 教授 (60047462)

研究分担者 細見 和之  大阪府立大学, 総合科学部, 助手 (90238759)
DETLEF Schau  関西大学, 文学部, 教授 (30121891)
石田 明文  京都大学, 総合人間学部, 助教授 (20121808)
山本 雄一郎  神戸商科大学, 商経学部, 教授 (50094529)
生越 利昭  神戸商科大学, 商経学部, 教授 (30094527)
キーワード近代市民社会 / 観察者 / システム論 / 精神医学 / 都市文学
研究概要

前年度に引き続き各テーマについての資料の収集・分析および成果の報告を行い、それぞれの成果を九月に総括的に討論した。この結果、共同研究全体のつながりがいっそう明確になり、最終的な研究成果のまとめに向けての来年度の活動のめどがついた。
四月以降の報告および討論会は以下の通りに行った。
96.04.27 米原「石川三四郎とヨーロッパ観察」
96.06.08 シャウヴェッカー「渡欧した日本演劇とその視覚性」
96.07.06 奥田「視覚の冒険・器具と見ること」
96.09.07 総括討論「観察、視覚、器具、監視-見ることの多様性」
96.09.14 総括討論「観察概念の時代的変遷について」
96.09.21 山本「マルクスにおける演劇性の問題」
96.10.26 山中「十八世紀の視覚理論と観察」、西沢「ル-マンにおける観察者の概念」
97.01.25 生越「ロック研究と雑誌スペキュレーター」
96.11.30 三谷「世紀末プラハと都市観察文学」、三好「ランボ-における詩と見者」
97.03.22 大林「科学革命における観測と器具」武田裕紀(文学部院生)「デカルトにおける観察と理性」
今年度は、近代ヨーロッパにおける「視覚」およびそれに関連する光学機器がさまざまな分野でのモダニズムの形成と発展にどのような影響を及ぼしたのかという問題がクローズアップされ、近年欧米の思想史・美術史・科学史の境界領域において研究ブームとなっているこの問題について美術史の岡田氏(京都大学)尾崎氏(国立博物館)の協力を得ることができた。また、フランス文学の亀井、三好氏、哲学の武田氏などのゲストの参加も盛んで、議論は全体にヴァラエティーに富むものとなった。現在は、分散しているフィールドにおける「観察」概念の多様性と異質性を、時代とジャンルの相違と関連させることでどの程度整合的に理解できるかを検討する段階に入っている。同時に、観察行為に関する、因果論的モデルと機能主義的モデルによってどの程度こうした多様性を説明することができるかも検証する必要がある。これらは来年度の課題となるだろう。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 奥田 隆男: "向かい合う親子・並ぶ親子" 季刊 子ども学. 14巻. 60-65 (1997)

  • [文献書誌] 三谷 研爾: "〈プラハのドイツ語文学〉研究史への覚え書き" 独文学報. 第12号. 55-74 (1996)

  • [文献書誌] 生越 利明: "最近のジョン・ロック研究" 経済学史学会年報. 第34号. 89-96 (1996)

  • [文献書誌] 細見 和之: "アドルノ-非同一性の哲学-" 講談社, 323 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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