研究課題/領域番号 |
07301020
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研究種目 |
総合研究(A)
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研究機関 | 淑徳大学 |
研究代表者 |
米川 茂信 淑徳大学, 社会学部, 教授 (90137836)
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研究分担者 |
高内 寿夫 白鴎大学, 法学部, 専任講師
矢島 正美 中央大学, 文学部, 教授 (60146959)
松下 武志 京都教育大学, 教育学部, 教授 (20004062)
星野 周弘 科学警察研究所, 防犯少年部, 部長
野田 陽子 淑徳大学, 社会学部, 助教授 (30175525)
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キーワード | 成熟社会 / 逸脱観 / 逸脱現象 / 相互作用 / アルコール乱用 / 性逸脱 / 外国人犯罪 / いじめ |
研究概要 |
本研究は平成7年度より開始されたものであるが、平成7年度は、研究テーマを大きく、「I成熟社会の構造と諸相」、「II成熟社会の逸脱観」、「III成熟社会の逸脱現象」の3つの区分したうえで、平成8年度に予定している統計調査のための調査票の完成をめざして文献・資料調査に終始した。これらの基礎研究をとおして、成熟化の概念と指標、日本社会の成熟化状況の概要、先行研究にみる統制機関や人びとの逸脱観(主として犯罪・犯罪者観)、官庁統計やその他の資料における薬物・アルコール乱用、性逸脱(とりわけ同性愛)、外国人犯罪、教育病理(とりわけいじめ問題)、高齢犯罪者等の実態などを明らかにしつつある。これと平行して、調査対象者のサンプリングに必要な都道府県別の成熟度の把握も行った。 平成8年度の調査研究のための基礎作業として逸脱(者)観へのアプローチの枠組みをつぎの8つに整理し、この観点から現在質問項目の確定とワ-ディングの作業を行っている:1.人びとの行為の許容性、2.統制主体と統制方法についての人びとの意識、3.法執行の有無とその段階に着目した人びとの犯罪(者)認定、4.行為の類型や特性等の客観的属性への反作用、5.行為についての人びとの主観的判断を媒介とした反作用、6.行為の類型や状況および行為者の客観的属性別の人びとの統制態度、7.行為者の行為後の態度や行動への反作用、8.行為者についての人びとの主観的判断を媒介とした反作用。 研究対象とする逸脱関連行為は、マイナ-オフェンスやマージナルな行為を中心に、筆者らの従来の研究との時系列的な比較研究が可能になるとともに、日本社会の成熟化状況との関連が明確となるよう、現在選定中である。
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