研究課題
総合研究(A)
1 全体研究会を5回開催し、研究全体の枠組みと調査方法・分担をさらに堀り下げた。調査対象地としては当初、福島県いわき市と東京都府中市という、性格の異なる2地域を想定していたが、予算規模縮小のため、いわき市のみを対象とすることを決定し、予備調査を進めた。2 予備調査としては、文献調査、国勢調査データのマクロ分析、いわき市内の現地調査(都市部及び農産村部)のほか、いわき明星大学班による市内の子どもと親を対象とする調査を実施した。予備調査から得られた知見としては、(1)都市部・農産村部から構成されるいわき市の戦後の地域変動は日本のそれのひとつの「縮図」として位置づけうること、(2)広域合併都市であるため、一定の市内流動はあるが、隣接市町村との間の流動は限定されており、一見「閉鎖型」のようにみえること、(3)社会移動をとくに人口移動という側面からみた場合、転出入が市内のどの地区でいかなる形で生じているかが、調査対象地区選定上重要なポイントとなること、(4)地域社会の変動という場合、変動の側面として、人々の集団参加(社会的ネットワーク)と地域組織の変容を取り上げることが有効であること、などである。
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