1995年度(平成7年度)は、生駒調査のために、宗教社会学の会のメンバーの協力を得て、生駒調査のために、6回の研究会を英知大学を会場として開催し、宗教社会学の会のフル・メンバーによる調査を一度実施した。研究代表者村田、研究分担者三木は、ともにこの宗教社会学の会の一員として、長く大阪大学の塩原勉先生のもとで、科研の調査を行ってきたが、今回は、研究代表者が村田となり、同じく宗教社会学の会のメンバーの支援を受けている。 村田は、信貴山朝護孫子寺管長田中真端先生・生駒山宝山寺管長代理大谷実圓先生・滝谷不動明王寺津田誠司先生ら、生駒関係の有力寺社の長老たちの聞き取り調査をすませ、また講集団の講元にインタビューし、他に石切神社のなど様々な講集団の資料を収集し調査を継続的に行っている。また、三木は、生駒山系全体の宗教調査を継続して行っている。いままでに蓄積された宗教社会学の調査のデータと比較しながら、生駒山系の宗教変動の調査を行っている。その回数は、10回以上にわたり、三木に傾倒する学生たちの援助を受けて調査を続けている。 村田・三木の協力者として、宗教社会学の会の会員が、かなりの回数にわたって生駒の調査に当たっている。来年度の終わりに、共に報告書を刊行して調査報告を刊行する予定であるが、すでに来年度の生駒調査のために、各研究者が論文作成の準備段階にあり、かなりの会員が研究会を通して、すでに作成した論文の習作を発表している。できるなら、関西社会学会において、この中間報告をやりたいと考えている。 なお宗教社会学の会全体の調査は、一回であるが、村田・三木の研究の援助者として、会員一人一人が、生駒山系の寺院や石切の占いの宗教調査を進めている。彼らは、自弁で調査を援助してくれており、交通費の請求があった場合には、交通費を支給している。
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