研究課題/領域番号 |
07301025
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研究種目 |
総合研究(A)
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研究機関 | 奈良大学 |
研究代表者 |
前田 穰 奈良大学, 社会学部, 教授 (50199634)
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研究分担者 |
冨山 一郎 神戸市外国語大学, 外国語学部, 助教授 (50192662)
木下 博道 帝塚山大学, 教養学部, 助教授 (60195336)
春日 直樹 奈良大学, 社会学部, 教授 (60142668)
元濱 涼一郎 奈良大学, 社会学部, 助教授 (60190972)
岡本 英雄 上智大学, 文学部, 教授 (20119126)
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キーワード | 経済意識 / 経済の社会的評価 / 経済システムに対する意識 / 経済システムと市民 / 一般公衆の経済に対する意見 / 経済に対する態度 / 消費者 / 政府 |
研究概要 |
本年度の実績は、大要つぎの(1)、(2)、(3)にまとめられる。 (1)各員が、経済意識研究に寄与できる諸分野の既存研究の探索・発掘・整理を進め、関連分野の専門家などのヒアリングを実施した。この個別研究や専門家などのヒヤリングの結果に基づき、定例研究会を中心として検討を加え、各員の研究成果を統合し、経済意識研究の枠組みの展開に資すると共に、各自の分担分野の研究の深化を促し問題点を堀り下げた。 (2)本調査のためのパイロット調査の実施。(1)の結果に基づいて、調査票を作成した。その内容は、経済や人々の日常の活動、仕事のさきゆき、日本の経済の見通し、日本の政府と経済の関係、消費者の利益、日本の経済や企業システム、日本の社会における職業や学歴、社会に出て成功するということ、及び家計という大項目からなっている。経済意識としては、、これら諸側面の関連も重要である。 調査地点は、示唆的な変異の可能性に着目し、調査の現地協力者の存在をも考慮して選択した。沖縄の那覇市はドル経済を経験したところ、長崎県島原市は被災地、北海道オホーツク海沿岸の紋別市は、経済の衰退を経験し地域の中心(この場合札幌)からも遠い僻地という位置づけである。 紋別では有意抽出によるが、那覇と島原では、有意抽出による面積調査と選挙人名簿に基づくランダムサンプルによる郵送調査とをあわせ実施した。現在、調査中であるが、パイロット調査は、もとよりそれ自身の成果を収めると共に本調査の基盤を一層強固にしその成果を確実にするという目標に沿い分析する。 (3)研究代表者は、論文「あなたは経済をどうみているか--経済意識論への誘い--」で、これまでの予備的調査からいくつかの注目点を示し、経済意識論の可能性に対する注意を喚起した(掲載誌本年2月刊行)。
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