研究課題
総合研究(A)
本年度、本研究は「大学教授法の開発」を担当する第1班、「大学カリキュラムの改善と教育内容・教材の『精選』を担当する第2班、「大学教育評価システムの開発」を担当する第3班の構成で研究を実施した。第1班は、国内外の文献収集・分析を行うとともに、大学卒業生を対象とするアンケート調査を実施し、教え方・教材の選び方など各学問分野の知識を体系的に教授するさいに有効なシラバスや授業モデル等の基礎調査を行なった。この中で、卒業生にとっては、現在有効と考えている、大学で得られた「もの」とは、単なる記号やインフォメーションとしての知識ではなく、むしろそうした知識を生きて働かせるための知恵、人間関係といったものであるということ、そのため卒業生にとって印象深い教授者とは“tact"(人間的-教育者的敏活性)を備えた者であるということが明らかになった。この実証のために卓越した教授者による実地の授業をビデオ機器により記録し、分析する作業を始めている。第2班は、(1)学部内外におけるカリキュラム編成と調整のあり方の実態調査、文献分析を行っている。(2)上記の第1班との合同意識調査によりカリキュラムに対する卒業生のニーズの把握を行った。特に(1)においては、ハーバード大学ドレック・ボック教授-学習センターとの強力のもと、教授過程のポートフォリオ分析の手法の日本における実用化について検討している。第3班は、連合王国、フランスを中心とする外国の大学評価報告書の収集分析を中心にして検討し、非アメリカ型評価の在り方を追求した。
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