研究課題/領域番号 |
07301052
|
研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
尾上 兼英 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (30012967)
|
研究分担者 |
大木 康 東京大学, 大学院, 助教授 (70185213)
大里 浩秋 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (70221124)
吉川 良和 神奈川大学, 外国語学部, 教授
山口 建治 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (60102224)
小島 晋治 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (50012505)
|
キーワード | 説唱 / 評話 / 儺戯 / 地方戯 / 杭州 / 西湖 / 弾詞 / 蘇州 |
研究概要 |
我々が、地方志の輪読、および分担者の研究成果の報告と討論を積み重ねるなかで、明らかにしえた要点は以下の通りである。 (1)明〜清の江南の諸都市において、官僚及びその予備軍を中心とした独自の社会(=経済的、政治的)システムが形成されていた。 (2)このシステム及びシステムの中核となった人々は詩文のみならず、様々な芸能や小説、戯曲などの通俗文学のパトロンであり、創作者であり、供給者であり、享受者であった。 (3)各都市のシステムは、当然のことながら孤立したものではなく様々なネットワークによって結ばれ、そのネットワークを通して「ヒト・モノ・情報」と共に通俗的、大衆的文芸の様々な「物語」も流通していた。 (4)明〜清を通じて拡大しつつあった都市の経済は周辺の非都市圏を自己のシステムの中にとりこんでいったが、その過程において新たな物語或は様式がとりこまれ、都市の文芸を活性化させた。
|