• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

九州における仏教美術の遍在と偏在-中央様式と地方様式の関係を中心に-

研究課題

研究課題/領域番号 07301065
研究機関九州大学

研究代表者

菊竹 淳一  九州大学, 文学部, 教授 (10000374)

研究分担者 竹下 正博  佐賀県立美術館, 学芸課, 主事(研究職)
有木 芳隆  熊本県立美術館, 学芸課, 主任学芸員(研究職)
井手 誠之輔  東京国立文化財研究所, 情報資料部, 主任研究官 (30168330)
大倉 隆二  熊本県立美術館, 学芸課, 主幹(研究職)
錦織 亮介  北九州大学, 文学部, 教授 (80047729)
キーワード仏教美術 / 仏伝図 / 媽祖神像 / 院派系仏像 / 慶派系仏像 / 梵鐘 / 中央様式 / 地方様式
研究概要

九州南部(宮崎県・鹿児島県・沖縄県)の仏教美術と媽祖神像の調査を行なったところ、九州における仏教美術(宗教美術)の極めて興味ぶかい遍在と偏在の状況が明確となった。それは、たとえば、宮崎県下には中央様式(院派系仏像・慶派系仏像)の仏像と地方様式の仏像とが混合して遍在し、鹿児島県下においては廃仏運動の結果、仏教美術の現存作品が少ないものの中央様式(院派系仏像)と地方様式の仏像とが併存する一方、東アジア(中国南部)にみられる媽祖神像が偏在しており、さらに涅槃図像や仏伝図において中央様式や東アジアの特異な図像をもつ作品も偏在しており、注目される。沖縄県下では第2次大戦の戦災による文化財損失が大きかったものの、現存する梵鐘により、鋳物師の本拠地の偏在、鋳造年代の偏在などが指摘され、沖縄県における琉球の仏教美術の特殊性を反映している。以上のことから、九州南部、とくに鹿児島と沖縄における仏教美術は、日本と中国、東アジアの文化交流のなかで、国際的な位置にあったことが知られ、今後、全く新しい視点からの考察が強く望まれる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 井手 誠之輔: "多様のなかの統一-高麗仏画の領分-" 高麗・李朝の仏教美術展図録(山口県立美術館). 88-94 (1997)

  • [文献書誌] 楠井 隆志: "高麗朝鮮仏教美術伝来考" 高麗・李朝の仏教美術展図録(山口県立美術館). 95-105 (1997)

  • [文献書誌] 有木 芳隆: "観音菩薩と地蔵菩薩概説" 第20回熊本の美術展″観音菩薩と地蔵菩薩″. 131-143 (1997)

  • [文献書誌] 大倉 隆二: "南関町史 別冊 仏神像" 熊本県玉名群南関町史. 1-65 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi