研究課題
総合研究(A)
本年度は「追加採択」ということで、本補助金による研究は、平成7年11月以降の5か月間の短期間に限定されざるをえなかったが、鋭意研究計画の実施に努めた。以下、その概要を記す。(1)研究会の開催平成7年11月25日、神戸の福建会館にて、「日本の中華会館」というテーマで、函館、横浜、神戸の三箇所の中華会館についての個別報告に基づき、討論を行なった。これにより、同じく中華会館とはいえ、共通性ともにそれぞれの特徴が明らかになった。同年12月9日には、来日中の厦門大学李国梁教授を招いて、中国の華僑華人研究についての報告をもとに討論を行なった。これにより、中国における研究の歴史と課題についての新しい知見をうることができた。平成8年1月20日には、神戸華僑の黄耀庭氏を招いて、バンコックで開かれた第3回世界華商大会の参加報告を聞き、最新の華僑華人の動向についての情報を得た。なお、3月16日には、来日中の厦門大学戟一峰教授をを招いて、「近代中日海外商人の比較研究」と題する報告を聞く予定である。(2)資料・文献の収集本年度収集した資料は、下記の4種に区分される。(1)近代中国の関係文献:「中央日報」など今後の研究の基礎となる重要資料を収集した(2)外務省外交史料館所蔵史料の探索を行い、明治中期の華僑関係文献を発見、収集した(3)マイクロフィルム「神戸新聞」の一部を購入した。(4)アメリカのアジア系移民に関する収集した。(3)神戸華僑へのインタビュー震災との関連で神戸華僑の被害状況、社団・僑校の動き、日本の行政との関連などについて貴重な証言をうることができた。
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