研究課題
1 本研究は、民事訴訟法の全面改正作業が進行する現時点で、改正前の民事訴訟実務の実態を調査して全面改正への実践的提言をすると共に、調査結果を客観的データとして保存し分析をすることを直接の目的とするものである。2 3年計画の研究の2年目にあたる平成8年度は、第一に、前年度に全体の4割程度が未了となっていた各地域(全国8ヶ所)の収集データのコンピューターへの入力作業を集中的に行い、これを完了した。第二に、入力されたデータを用いて、各地域毎に事件類型別、当事者種類別、代理人別などの視点からみた分析(第一次分析)を試み、ほぼ作業を終えた。第三に、第一次分析作業の結果をまとめ、地域相互間の比較、全国的な規模での種々の項目(訴状等の送達状況、弁論期日・争点整理手続の実施状況、証拠調べの実施状況、判決・和解などの終局状況等)についての分析を中心とする第二次分析作業に進むべく、各地域毎に置かれた分析責任者を中心に、討議、情報交換の機会をもった。3 平成9年度は第一次分析の結果を早急にまとめた上で、第二次分析を進め、研究代表者を中心に研究分担者全員での検討を経て、研究終了時には本研究の成果全体を公表できるようにする予定である。