研究課題/領域番号 |
07302010
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 総合 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
川島 慶雄 大阪大学, 国際公共政策研究科, 教授 (50028007)
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研究分担者 |
戸田 五郎 姫路獨協大学, 法学部, 助教授 (90207580)
北村 泰三 熊本大学, 法学部, 教授 (30153133)
西井 正弘 京都大学, 大学院・人間環境学研究科, 教授 (60025161)
阿部 浩己 神奈川大学, 法学部, 助教授 (90222645)
村上 正直 大阪大学, 国際公共政策研究科, 助教授 (70190890)
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キーワード | 国際法 / 国際人権法 / 人権 / 人権条約 / 国内的実施 |
研究概要 |
平成8年度中に実質4回の研究会が開催された。その日時、報告者及び報告内容は次の通りである。1996年5月13日(月)に今年度第1回目の研究会(於:京都センチュリーホテル)を開催し、村上正直(人権条約の国内的実施)及び阿部浩己(いわゆる「従軍慰安婦」について)が報告した。8月21日(水)及び22(木)には第2回目の研究会(於:千里ライフサイエンスセンター)を開催し、今井直(ニュージランド)、北村泰三(イギリス)、西井正弘(日本)及び中井伊都子(オランダ)が報告した。11月22日(金)の第3回目の研究会(於:京都大学)では、戸田五郎(ドイツ)及び村上正直(オーストラリア)が報告し、1997年3月30日(日)及び31日(月)の研究会(於:ホテル西山)では阿部浩己(カナダ)、安江則子(フランス)、中井伊都子(オランダ)及び村上正直(オーストラリア)が報告した。 以上のように、平成8年度の研究会では、ほぼすべての研究会参加者がそれぞれの担当国その他について報告を行い、研究活動は順調に進展をみている。それぞれの報告の具体的内容は詳述できないが、従来わが国において知られていなかった貴重な情報や新たな知見が得られている。例えば、条約の国内的効力が憲法に優位する国家であっても、必ずしも条約の影響が広範に及ぶとは限らないこと(オランダ)、条約の国内的実施に関していわゆる変型体制をとる国家の裁判所においても、条約の「直接適用」に等しい判断が下される例があること(オーストラリア及びニュージーランド)、近年のいわゆる国内機関の設置の例からみて、独立委員会的組織の役割を無視ことはできないこと、などである。
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