研究課題
総合研究(A)
理論研究グループにおいては、ドイツ法曹大会(Deutscher Juristentag)の大会テーマを中心に、ドイツ刑事司法の動向を検討した。上記大会は、2年に1度、偶数年の開催であるが、刑事法に関するテーマは、1990年が「刑事手続きにおける合意?その基礎的対象及び限界」92年が「自由剥奪のない刑事制裁の可能性」、そして94年が「刑事手続の迅速化のための法律改正は適切か」というものであった。翻訳分担グループは、ドイツ刑事訴訟法典の改正経過を検討し、個々の各文について一覧表を作成した。ドイツ刑事訴訟法は、日本と異なった煩雑な改正を経ているが、とくに90年代に入ってからは、約5年間に20回にも及ぶ改正を受けており、特に92年の「組織犯罪対策法」、93年の「司法負担軽減法」、94年の「犯罪鎮圧法」が重要である。とくに、組織犯罪の問題は、日本においても真剣な検討の対象になっているが、上記グループは、電話傍受、協力証人の経費など、具体的な問題点について考察を深めることができた。
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