研究課題/領域番号 |
07303003
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研究種目 |
総合研究(A)
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研究機関 | 国学院大学 |
研究代表者 |
池尾 愛子 国学院大学, 経済学部, 教授 (70176080)
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研究分担者 |
野口 旭 専修大学, 経済学部, 助教授 (00208315)
川俣 雅弘 法政大学, 社会学部, 助教授 (80214691)
八木 紀一郎 京都大学, 経済学部, 教授 (30116511)
美濃口 武雄 一橋大学, 経済学部, 教授 (70017531)
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キーワード | 経済学の国際化 / 日本の経済学 / 1945年以降の経済学 / 政府エコノミスト / 経済安定本部 / 所得倍増計画 / 経済学データベース / 電子データベース |
研究概要 |
「1945年以降の経済学の国際化」についてのデューク大学国際会議(4月)での発表や討論を参考にして、電子メールや会合で検討を加えた。経済学の国際化を語るために、政府エコノミストの役割、彼らとの大学の経済学者との交流も射程に入れ、研究を進めている。並行して、経済学文献データベースの研究も進めた。 池尾愛子がデューク会議に参加した後、論文「日本における経済学の国際化」を完成させ、加えて大来佐武郎を中心に日本における政府エコノミスト集団の誕生についての試論をまとめた。彼女はまた、「日本におけるマルクス経済学」について、英文での論考を暫定的にまとめた。美濃口武雄は、1960年の池田内閣の「所得倍増計画」の基礎には、経済学者中山伊知郎の「賃金倍増論」があることを明らかにし、また中山の提案の理論的根拠についても解明しつつある。八木紀一郎は、戦時期から戦後における経済学の研究・教育体制の変化と、その中でのリーダー層の交代について資料を収集し、現在そのとりまとめにあたっている。彼は予備的な考察として、近代日本の社会経済学に関する見解を公表した。八木と池尾は、日本の政府エコノミストに関する討論を重ね、戦後の政府エコノミストの流れには1955年の前後で一つの区切りがあることを確認した。 川俣雅弘は、比較的に伝統のある国際専門雑誌の1969年以降のデータに基づいてデータベースを作成して多変量解析などを試み、日本の経済学の国際化について適切な指標が得られる感触を得た。野口旭は、計量的分析データの収集のため、CD-ROMデータベース、オンライン・データベースを中心とした各種の経済文献データベースの利用可能性を調査した。彼の「経済学のための電子化研究資源」と題した研究資料が完成間近である。
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