研究課題/領域番号 |
07303008
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済政策(含経済事情)
|
研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
江口 英一 中央大学, 名誉教授 (30096086)
|
研究分担者 |
川上 昌子 淑徳大学, 社会学部, 教授 (50095402)
浜岡 政好 佛教大学, 社会学部, 教授 (80066422)
大須 眞冶 中央大学, 経済学部, 教授 (20055221)
島崎 晴哉 中央大学, 名誉教授 (50054995)
豊田 尚 中央大学, 名誉教授 (70054947)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1997
|
キーワード | 社会調査 / 貧困研究 / ナショナル・ミニマム / 失業 / 不安定就業者 / 失業対策事業 / 底辺労働者 / 社会階層 |
研究概要 |
これまでの調査研究を通して、われわれは失業・貧困調査が今日における失業・貧困問題の解決と深く関わりを持つものと考えてきた。こうした観点から戦後の失業・貧困調査を見てくると、調査が労働組合の活動とどのような関わりを持っているかが一つの大きな関心事となったのである。 われわれが全日自労建設農林一般労働組合の調査活動に注目したのは、同組合が広く失業者・半失業者を組織し、それらの人々の生活や仕事の問題の解決について積極的な運動を行なっているからであった。 さらにわれわれはナショナル・ミニマムの問題が失業や貧困の問題とどのように関わっているかについても検討を行なった。その理論上の問題を考えるとともに、大阪・西成の日雇労働者や関西・淡路大震災での被災者、東京におけるホームレス、福島における労災の問題などの実態についての聞き取りとともに、実態の堀り起こしを行なっている調査活動についても研究会で検討を行なってきた。 さらに海外の事例としては、イギリスにおける失業者運動、ドイツにおける雇用保障の実状について検討を行なってきた。 これらの検討・討議を通じて分かってきたことは、今日の失業・貧困の実態把握を現代的な雇用保障や生活安定のための施策を創出する視点で一層深めることが切実な課題となっているということであった。生活や雇用が多様化するなかで貧困や失業の形態は複雑になってきている。この複雑で多様な貧困と失業を解決する明解な施策の創造が今日欠かせなくなっており、実態の中からその施策を貫く理論が何であるかを今後追求していくことが課題であることを確認した。
|