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1996 年度 実績報告書

大学における数学基礎教育の総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07304009
研究機関名古屋大学

研究代表者

三宅 正武  名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (70019496)

研究分担者 八杉 満利子  京都産業大学, 理, 教授 (90022277)
西森 和雄  京都大学, 経済研, 教授 (60145654)
根上 生也  横浜国立大学, 教育, 助教授 (40164652)
西森 敏之  北海道大学, 高等教育センター, 教授 (50004487)
浪川 章彦  名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (20022676)
キーワード大学基礎教育 / 数学教育 / 大綱化 / 学部専門教育 / 学力低下 / 学力調査 / 教養部改革 / 数学的表現力
研究概要

1.教育体制調査研究部会
(1)大学数学基礎教育の体制、教育内容等について総合的な調査を行った。特に教育内容については信頼できる全体像が初めて明らかになった。
(2)教養部改革特別研究班では、大綱化による教養部改革で数学教育の体制、内容がどの様な変化を受けたか詳細に調査した。その結果、旧教養部数学者集団の分散・授業時間数減少によるサービス低下などの問題が生じていることが明らかになった。また学部改革の結果「数学科」の名称が著しく減少している。私立大学においては常勤ポストが廃止されつつある。
2.専門教育内容調査研究部会
学部専門分野においてどのように数学が用いられているかを各分野の専門家と数学者とが協力して具体的に調査した。基礎教育の立場からのこのような調査研究は過去に類を見ない。今回は物理学、経済学、情報科学の諸分野においてほぼ十分な成果を上げた。他分野、特に工学部諸学科および文系学科については今後の課題とする。
3.学生学力調査研究部会
大学の数学教育担当教官へのアンケートによってここ15年ほどの間に学生の数学能力に大きな低下が見られ、特に数学的表現力、論理的推理力、応用力の低下の著しいことが明らかになった。
本部会では大学1年次の学生を対象に学年の始めと終わりとの2度サンプル調査を行い、上記の傾向を確認した(時系列変化は実証不能)。
4.これらの調査研究で、大学数学基礎教育の全貌が、同時に様々な問題点とともに明らかになった。全国の大学数学教育が本研究に協力したことは、上記の数学以外の分野の専門家との共同研究と合わせ、本家機においい実現し得た大きな意義である。この調査を更に充実させること、調査結果を踏まえて如何に数学基礎教育を改善してゆくか、その具体化は今後の研究課題である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 浪川幸彦: "数学教育の危機が意味するもの" 科学. 65・2. 67-68 (1995)

  • [文献書誌] 浪川幸彦: "大学基礎教育での物理学と数学の関連" 大学の物理教育. 7. 6-7 (1996)

  • [文献書誌] 西森敏之: "あなた自身の講義を見てみませんか?" 高等教育ジャーナル. 1. 116-124 (1996)

  • [文献書誌] 西森敏之・浪川幸彦: "基礎教育アンケート調査報告-大学生の数学能力は低下しているか・-" 数学. 48・3. 311-315 (1996)

  • [文献書誌] 八杉満利子: "現実的微積分法" 科学基礎場研究. 23・2. 59-64 (1996)

  • [文献書誌] 西村和雄: "知の方程式" 集英社, 253 (1995)

  • [文献書誌] 根上生也(訳): "数学100の勝和1〜3巻" シュプリンガー・フェアラーク東京, 602 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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