研究課題/領域番号 |
07304025
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
富阪 幸治 新潟大学, 教育学部, 助教授 (70183879)
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研究分担者 |
吉田 龍生 茨城大学, 理学部, 助教授 (60241741)
郷田 直輝 大阪大学, 理学部, 助教授 (50202073)
松本 亮治 千葉大学, 理学部, 助教授 (00209660)
花輪 知幸 名古屋大学, 理学部, 助教授 (50172953)
野口 正史 東北大学, 理学部, 助教授 (20241515)
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キーワード | 数値計算法 / スーパーコンピュータ / 並列計算機 / 適応型計算法 |
研究概要 |
1.最近登場したベクトル並列型計算機、超並列型計算機、重力多体問題専用計算機などの高速計算機を天体物理学で適用するための、それぞれの計算機で最適の手法の選定、具体的な適用法などについて研究した。 (1)高速なシミュレーションを行なうために並列型計算機へ計算プログラムを移植する点については、双曲型方程式に関しては、データの分割を含んだ並列化が容易に達成され、大型高速のシミュレーションが可能であることが実証された。しかし楕円型方程式については従来の解法における「前処理」の並列化が非常に困難であり、前処理方法自身の改良が必要とされることがわかった。 (2)この楕円型方程式(天体物理学では重力や静電磁場のPoisson方程式解法が重要)については、「多重格子反復法」がベクトル並列型計算機などで非常に高速に計算できることを見い出した。その能力は、同数の格子点数を用いた磁気流体力学を1ステップ時間推進するのに要する1/2のCPU時間で重力場の計算を1回行えるほどであった。 2.天体物理学に適した適応型計算法(Adaptive Scheme)について研究した。 (1)ad-hocな適応型計算法であるNested Grid Schemeについて2次元軸対称磁気流体力学コードにこれを適用し密度のダイナミック・レンジで10^8という高精度計算が可能になることを実証した。 (2)これを、新たな格子点の自動生成や不必要な格子点の自動消去も行なえる完全な適応型計算法に移行するためには、生成・消去の判定条件を新たに検討するなど、計算結果の「自動評価」の研究が必要である。
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