研究課題/領域番号 |
07304032
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
本河 光博 東北大学, 金属材料研所科, 教授 (30028188)
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研究分担者 |
三浦 登 東京大学, 物性研究所, 教授 (70010949)
福山 秀敏 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10004441)
勝又 紘一 理化学研究所, 磁性研究室, 主任研究員 (90002104)
榊原 俊郎 北海道大学, 理学部, 教授 (70162287)
伊達 宗行 日本原子力研究所, 先端基礎研究センター, センター長 (80028076)
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キーワード | 超強磁場 / 4f-5d電子系 / 超格子 / 不規則 / 一次元磁性 |
研究概要 |
本研究課題の目的は、極限状態の物性を研究する上で重要な役割を果たす超強磁場を軸として、全国の強磁場物性研究者が総合的かつ有機的に協力して、新現象の発見や新材料の開発をめざすことである。申請段階で大きな具体的テーマとして取り上げれらた以下のような課題に対する研究成果は:1)4f-5d電子系:重い電子系CeRu2Si2メタ磁性転移の理解やCeB6やCe3Pd20Ge6などに結晶歪みに起因した四重極子秩序相の研究が注目された。2)格子、超格子、低次元格子の電子制御:ギャップエネルギー、交換相互作用エネルギー、強磁場中のゼーマンエネルギーが拮抗し多彩な効果を生み出す希釈磁性半導体、界面の揺らぎの効果による強磁場における強い発光など新しい知見が得られた量子井戸、有機伝導体のサイクロトロン共鳴の観測など低次元電子系においてバラエティに富んだ研究が行われた。3)規則、不規則格子系、スピン系:S=1交代ボンド一次元反強磁性体、三角格子磁性体などの磁化過程、磁気共鳴から新しい相の発見、などいくつかの興味ある結果が得られた。スピンパイエルス物質であるCuGeO3については不純物状態、強磁場状態等懸案になっていた問題がかなり解決した。また、強磁場を用いた材料プロセッシングや強磁場下の光化学反応など、強磁場科学の分野でも大きな進展がみられた。液体ヘリウムを用いない超伝導磁石の開発など強磁場科学に大いに貢献するであろうと思われる技術的な進歩も見られた。これらの課題を討論するための研究会が各年度に開かれた。またわが国における強磁場物性研究者の底辺の拡大と若い研究者の育成をめざし、班員以外の若手研究者にもおおく参加を依頼した。
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