研究分担者 |
下川 浩一 地質調査所, 環境地質部, 主任研究官
吉川 清志 地質調査所, 環境地質部, 主任研究官
鈴木 毅彦 東京都立大学, 理学部, 助手 (60240941)
菊地 隆男 東京都立大学, 理学部, 助教授 (10087140)
吉川 習作 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (30047394)
SAKAI Junichi DEP.GEOLOGY,FAC.SCIENCE,SHINSHU UNIV., PROF.
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研究概要 |
1.研究目的:中部地方から関東にかけての中部更新統中に挟在する,黒雲母・角閃石・石英・長石の結晶粒を多量に含有するB_1,B_2,B_3などの広域火山灰層を対比することによって時間軸を設定し,中部地方から関東地方にかけての中期更新世の古環境を復元しようというものである.同間面上の古環境の復元をすることによって,たとえば約40万年前と推定されている温暖期の中部地方の古環境が復元できる.最近,対比上の問題点もはっきりしてきたので,関係する研究者が協力して研究にあたる. 2.本年度の研究計画とその成果:(1)研究の集約・討論:昨年来の研究を網羅し,それぞれの研究の方法論の検証や精度の程度,また,結果についての整理と研究結果どおしの対比等を行なう.岩相層序・生層序・古地磁気層序・放射年代などを総合化する.このために,11月23・24の両日研究打ち合せ会議を行い研究協力者を交えて広域火山灰層の層準について各地の対比試案を作成した。(2)現地調査と試料採取:従来の研究では,サンプル採集位置や研究方法が異なっていたので,これを同一の基準で分析するために房総半島を中心に各地において現地検討会と共同試料の採取による分析を行なった.(3)報告書作成:11月に実施したシンポで広域火山灰を中心にした中部地方から房総半島にかけての中・下部更新統の対比試案をもとに,各地域を繋ぐ層序対比に各地の気候変遷や古地理を入れて,この地域の前期更新世から中期更新世にかけての環境復元を試みた.
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