大面積長期継続プロットによる森林動態研究

1996 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 07304080
• 研究機関: 名古屋大学
• 研究代表者: 山本 進市 名古屋大学, 農学部, 教授 (60191409)
• 研究分担者: 新山 馨 森林総合研究所, 九州支所, 室長 ; 鈴木 和次郎 森林総合研究所, 主任研究官 ; 大久保 達弘 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (10176844) ; 神崎 護 大阪市立大学, 理学部, 講師 (70183291) ; 浅野 透 京都大学, 生態学研究センター, 教授 (00281105)
• キーワード: 森林動態 / 森林生態 / 更新 / 大面積プロット / 長期継続研究 / 自然撹乱 / 森林群集 / 樹木個体群

研究概要

山本は、大山ブナ林・対馬龍良山照葉樹林に設定された大面積長期継続プロットにおいて調査を継続するとともに、高野山コウヤマキ林・利島ヤブツバキ林で調査が行った。浅野(中静)は茨城県・小川の大面積長期継続プロットにおいて、林冠動態の把握に関する基礎的技術の開発に関する調査等を行った。大久保は栃木県高原山および山形県金目川のブナ林の大面積長期継続プロットにおいて毎木調査、光環境のモニタリング調査を行った。神崎は奈良県・春日山の大面積長期継続プロットの2回目のセンサスを行い、熱帯多雨林との比較が可能なデータを収集した。杉田は岩手県・大滝駅に設置された大面積長期継続プロットにおいてセンサスを行い、山地小流域内における植生分布構造と立地配列を明らかにし、山地林のパッチ構造の解析を行った。鈴木は、奥日光の山地河畔林に大面積長期継続プロットを設定し、山地河畔林の動態と河川の撹乱体制を解明する調査を開始した。新山は、宮崎県・綾照葉樹林の大面積長期継続プロットでセンサスを継続するとともに、鹿児島県・屋久島にも大面積長期継続プロットを設定した。1月には、全メンバーが名古屋に集まり、研究成果の報告会と最後のとりまとめを行い、研究報告書作成の準備を行った。

研究成果

• [文献書誌] Yamamoto,S.: "Gap regeneration of major tree species in different forest types of Japan" Vegetatio. 127. 203-213 (1996)
• [文献書誌] Takaa,T.& Nakashizuka,T.: "Density-dependent demography in a Japanese broad-leaved forest" Vegetatio. 124. 211-221 (1996)
• [文献書誌] Tanaka,H.& Nakashizuka,T.: "Fifteen-years of canopy dynamics analysed by aerial photographs in a temperate deciduous forest,Japan" Ecology. (in press).
• [文献書誌] Ohkubo,T.et al.: "Response of Japanese beech (Fagus japonica Maxim.) sprouts to canopy gaps" Vegetatio. 124. 1-8 (1996)
• [文献書誌] Yamakura,T.,Kanzaki,M.,et al.: "Topography of a large-scale research plot established within a tropical rain forest at Lambir,Sarawak" Tropics. 5. 41-56 (1995)
• [文献書誌] Yamakura,T.,Kanzaki,M.,et al.: "Forest structure of a tropical rain forest at Lambir,Sarawak with special reference to the dependency of its physiognomic dimensions on topography" Trophics. 6. 1-18 (1996)