研究分担者 |
高増 潔 東京大学, 工学部, 助教授 (70154896)
三好 隆志 大阪大学, 工学部, 教授 (00002048)
高田 孝次 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (80126474)
清野 慧 東北大学, 工学部, 教授 (40005468)
大園 成夫 東京大学, 工学部, 教授 (10010878)
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研究概要 |
本研究では座標計測の本質を明確にするとともに,座標計測の高度化と次代の座標計測のあるべき姿を具体的に示すことを目的とし,下記を行った. (1)座標計測,形状測定等に用いる2次元センサの特性を生かし,特別なデータムを用いずにその線形誤差の自律校正法を開発した.また,試作した自律校正システムでは分解能と測定系のノイズとドリフトによる限界の精度で校正ができることを確認した. (2)ナノメートルオーダの分解能を有する座標測定機(nano-CMM)の基本的な設計指針を与えるために,応力解析および熱解析を有限要素法を用いて行った.その結果,nano-CMMに適した,XYZの各ステージの形状,材料などについて検討することができた. (3)3次元自由曲面の形状計測が可能で,3次元座標測定機に取り付けることができる光プローブを試作した.本プローブは,3.6μm/ピクセルの分解能で1mmの測定範囲を持ち信号処理により急傾斜面や金属面においても光リング像の半径を高精度に求めることができる. (4)結晶格子を基準スケールとし,その読み取りにSTMを用いたサブナノメートル分解能の1次元の比較測長機を試作するとともに,その校正システムを開発した. (5)超小型自走機械と三次元測定機とを機能協調させた表面形状測定システムを構築することを目的に,両機械による移動機能とセンサによる表面形状情報の取得機能について検討を行った. (6)微動テーブルを精密かつ高速に多自由度駆動させるためのアクチュエータ配置法等について検討し,さらに機械加工に利用される振れ止め機構の能動制振の検討を通じて,微動テーブルに外乱力が大きく作用する場合の制御法等についての知見を得た. (7)三次元測定機の性能評価のための仮想三次元測定機の構築に関し,測定精度への熱変形の影響を有限要素法を利用して解析した.
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