研究分担者 |
杉江 俊治 京都大学, 工学部, 助教授 (80171148)
早川 義一 名古屋大学, 工学部, 教授 (60126894)
原 辰次 東京工業大学, 総合理工学研究科, 教授 (80134972)
山本 裕 京都大学, 工学部, 助教授 (70115963)
太田 快人 大阪大学, 工学部, 助教授 (30160518)
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研究概要 |
新しい制御系設計理論の枠組みを作り上げるため,前年度の研究結果をもとに,実システムの物理的構造と数式モデルの数学的構造の整合性をとり,モデリングと制御系設計を一体として考える理論を構築することを目指して,研究代表者・分担者に3名の研究協力者を加えて,2日間の研究打ち合わせ会を2回(11月,1月,神戸市)実施した. 第1回の研究打ち合わせ会では,ディジタル制御系の新たな設計法や信号処理への応用,調整可能なパラメータをもつコントローラの新たな設計法,ロバスト制御系の新たな設計法が提案され,それらについて討論と評価を行った.いずれの提案も,従来の制御理論の枠を実際の状況に合うように拡げようとするものであり,本研究の意図に合致する成果であった. 第2回研究打ち合わせ会では,適応制御,非ホロノミック系の制御,予見制御,ロバスト制御について議論し,制御の適用範囲を拡げる成果を得た.ここで明らかになったことは,制御対象のモデリングと制御器設計の整合性をとるだけでなく,制御仕様も含めて整合性を考えることの重要性である.そして,本基盤研究における議論を総括し,今後もシステム構造に基づく制御系設計理論の構築に向けて,各自が研究を進めていくことを確認した. 第2回研究会の後,本基盤研究の各分野における研究成果をまとめ,報告書とした.研究成果のすべてを報告書に収録することはできなかったが,研究成果は学会誌,国際会議で発表され,その件数は,1996年4月以降だけで,学会誌33件(掲載予定を含む),国際会議53件(発表予定を含む)に上った.
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