研究課題/領域番号 |
07305036
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研究種目 |
総合研究(A)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
古崎 新太郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40011209)
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研究分担者 |
宮嶋 孝一郎 京都大学, 薬学部, 教授 (30025689)
乾 賢一 京都大学, 医学部, 教授 (70034030)
野澤 義則 岐阜大学, 医学部, 教授 (10021362)
高桑 雄一 東京女子医科大学, 教授 (40113740)
大木 和夫 東北大学, 理学部, 教授 (80115394)
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キーワード | 生体膜 / 合成膜 / 物質認識 / 信号伝達 / 選択輸送 |
研究概要 |
物質認識機構については、生体膜のモデル系と合成膜系で検討した。前者については、脂質2分子膜との相互作用を変化させる目的でペプチドを化学的に修飾し、得られたペプチドをリポソームに組み込むことに成功した。その結果、リポソームの物質透過性を変化させることが可能となった。 一方合成膜系では、高分子膜内に糖鎖類似構造あるいはアミノ酸類似構造を分子インプリント法などにより導入し、これら物質の光学異性体を認識する膜構造を発現することに成功した。透過性については更に増大させる必要があり、次年度の課題である。 選択輸送に必要なゲーティング機能については、高分子多孔膜の細孔内に感温性高分子をグラフと重合することにより、温度に反応して透水性がゼロとある値の間をon-offするゲートの合成に成功した。また、イオンの選択輸送が可能なナノ濾過膜のイオン輸送特性を荷電の影響と膜細孔構造の影響とを複合して解析するための手法を確立した。 信号伝達機構については、各種の細胞に色々な刺激を与え、出力として得られる細胞膜内の様々な変化を測定し、データの蓄積をはかった。今後これらのデータの解析により、情報変換のメカニズム、変換に関与する酵素系の解明を行う予定である。
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