研究課題/領域番号 |
07305049
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
尾浦 憲治郎 大阪大学, 工学部, 教授 (60029288)
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研究分担者 |
高萩 隆行 広島大学, 工学部, 教授 (40271069)
本郷 昭三 神戸大学, 工学部, 助教授 (00029232)
上田 一之 豊田工業大学, 工学部, 教授 (60029212)
斉木 幸一郎 東京大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70143394)
塚田 捷 東京大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90011650)
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キーワード | 表面水素 / 水素生態 / イオンビーム / STM / エピタキシ- |
研究概要 |
水素は単純な元素であるがゆえに、特に表面に存在する場合最も検出が困難な元素である。限られた幾つかの手法により、その存在量、電子状態、原子配列がそれぞれ断片的に調べられ推測に基づいて議論されているのが現状である。本研究では、それぞれ異なった実験手法に実績を有する研究者および理論研究者のが集中的に研究を行ない、半導体表面における水素の生態やダイナミクスを解明することを目的とした。 平成8年度には、主として各研究者が連絡を密にとりながら、金属-シリコン初期界面構造への水素吸着過程における、金属原子ならびに下地シリコン原子の挙動について、水素の果たす役割を、構造的見地から、化学結合状態評価から、そして理論計算から調べ、明らかにしてきた。特筆すべき結果としては、シリコン基板上にIn(シンジウム)を蒸着した場合、Inの蒸着量と基板温度によって様々な構造を有するが、これに水素を曝露することによって得られる構造変化を精密に調べ、水素吸着によって誘起された下地シリコン原子の挙動が、下地の再配列構造の違いに大きく依存しており、1次元チェーン構造などの特異な構造に自己組織化することを見い出した。
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