研究分担者 |
干川 圭吾 信州大学, 教育学部, 教授 (10231573)
熊川 征司 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (30022130)
塚田 隆夫 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (10171969)
平田 彰 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00063610)
尾添 紘之 九州大学, 機能物資科学研究所, 教授 (10033242)
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研究概要 |
半導体や酸化物など,光・電子素子の材料となる単結晶育成装置内の移動現象あるいは物理科学的現象について,定量的な検討を行う必要が高まってきた。これまで,結晶工学分野の研究者は結晶育成技術に関するノウハウを蓄積しながら,その根底にある移動現象論の理解に乏しく,化学工学者は結晶育成のノウハウに乏しいという状況にあった。本総合研究においては,化学工学と結晶育成関係の研究者が,共通の問題意識の下で,共同実験および数値解析を行い,総合的な理解を深め,合理的な「結晶育成工学」を構築することを最終目的としている。 本研究グループは平成7年11月に認可され,合計10名の研究グループを構成し,各研究者の研究分野分担を決定し,各個研究を開始した。平成8年2月27日に東京大学に於いて第1回の全体集会を開催し,各分野の研究の進捗状況の報告および討論・意見交換を行った。初年度の研究集会で得られた初年度の研究実績は下記の通りである。 1)総合研究の分担研究テーマに沿って,各研究者レベルで実験装置の購入,解析コードの開発を開始した。 2)信州大学に,酸化物結晶育成用の抵抗加熱炉および半導体結晶育成用の実験装置が,静岡大学電子工学研究所に,半導体結晶育成用高周波加熱炉が,岩手大学に,酸化物融液の物性測定および結晶育成に応用できる温度の均一性の高い4焦点式ランプ加熱炉が,さらに湘南工科大学に,高温融体物性測定装置およびX線透視装置付き結晶育成炉が設置あるいは最終準備中となり,共同研究で利用出来る体制を整備中である。 3)融液対流,熱応力,気相内対流などのシミュレーションコードが,九州大学,東北大学,静岡大学でそれぞれ開発中あるいは実行可能な状況となった。 4)融液内のマランゴニ対流などの基礎実験が,九州大学,早稲田大学で開始された。 5)共同研究のための情報・データ交換の手段の調整を行った。
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